兵庫県知事、百条委欠席で波紋広がる!知事会の優先順位に疑問の声

兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦知事が、自身の疑惑に関する県議会の調査特別委員会(百条委員会)の証人尋問を欠席する意向を示し、波紋が広がっています。全国知事会出席を優先する姿勢に、疑問の声が上がっています。

百条委員会 vs. 全国知事会:どちらが重要?

斎藤知事は、百条委員会の証人尋問が予定されている25日は、政府主催の全国知事会に出席するため「難しい」との認識を示しました。百条委員会は、知事のパワハラ疑惑などについて調査を進めてきましたが、いまだ真相解明には至っておらず、引き続き審議を進める方針です。

兵庫県知事 斎藤元彦氏が街頭演説を行う様子兵庫県知事 斎藤元彦氏が街頭演説を行う様子

元宮崎県知事でタレントの東国原英夫氏は、自身のSNSで「今回の県知事選の争点から言っても、今回は百条委員会出席が優先だと思う」と指摘。国民民主党が主張する「103万円の壁」が議題になると予想される全国知事会については、「知事会の結論は見えている」と持論を展開しました。

確かに、多くの知事がすでに「103万円の壁」撤廃に反対の意向を示しており、今回の知事会で大きな進展が期待できるかは疑問です。一方で、百条委員会は県民の関心も高く、知事自身の疑惑を晴らすためにも重要な機会と言えるでしょう。

過去の知事会出席率は4割未満?

斎藤知事は、総務官僚出身で元大阪府財政課長という経歴を持ち、2021年8月1日に兵庫県知事に就任しました。全国知事会のホームページによると、斎藤知事のこれまでの知事会出席率は4割にも満たない状況です。

知事就任直後の2021年8月30日の会議は東京事務所長が出席。その後も、副知事や東京事務所長が出席するケースが多く、知事本人が出席したのは数回にとどまっています。

知事会への出席状況詳細

  • 2021年8月30日:東京事務所長出席
  • 2021年11月26日:知事出席
  • 2022年7月28~29日:知事出席
  • 2022年11月7日:副知事出席
  • 2023年7月25~26日:知事出席
  • 2023年8月24日:東京事務所長出席
  • 2023年11月13日:東京事務所長出席
  • 2024年8月1~2日:欠席

もちろん、知事には多忙な公務があり、全ての知事会に出席することは難しいかもしれません。しかし、自身の疑惑に関する調査を優先せず、出席率の低い知事会を優先する姿勢は、県民の理解を得られるでしょうか。

県民の信頼回復に向けて

再選を果たした斎藤知事ですが、県政運営には多くの課題が山積しています。今回の百条委員会欠席表明は、県民の信頼回復に向けた一歩となるはずだった機会を逃したと言えるかもしれません。今後の知事の行動に注目が集まります。