ロシアによるウクライナ侵攻は、アメリカとイギリスの方針転換を受け、緊迫の度を増しています。長距離ミサイル供与によるロシア国内への攻撃容認は、戦争拡大への懸念を招き、国際社会の注目を集めています。
米英の方針転換:長距離ミサイル供与の背景
ウクライナ侵攻
キーウのアメリカ大使館をはじめ、ヨーロッパ各国の在外公館が一時閉鎖されるなど、緊張が高まるウクライナ情勢。スウェーデン政府が国民に配布した「戦争や危機に備えて」という冊子からも、緊迫感が伝わってきます。
一方、ロシア国内のクルスク州では空爆とみられる被害が発生。バイデン政権がアメリカの長距離ミサイルによるロシア国内攻撃を承認した直後の出来事でした。さらに、イギリスも同種のミサイル「ストームシャドー」の供与を承認し、クルスクへの着弾が確認されたとイギリスメディアは報じています。
なぜ、バイデン政権は方針を転換したのでしょうか? テレビ朝日の外報部デスク、斉木文武氏は「トランプ次期大統領の存在が大きい」と分析しています。
ロシアと北朝鮮の接近:戦争激化の火種
ライオン
北朝鮮兵士のロシア軍への配属、そして一部の戦闘参加が報じられる中、プーチン大統領はライオンやクマ、オウムなどを平壌の動物園に贈呈。両国の結束強化が顕著になっています。
斉木デスクは、北朝鮮兵士のロシア派兵を「戦争を一段階エスカレートさせた」と指摘。欧米側もこれに対抗するため、長距離ミサイル供与という手段に踏み切ったと見ています。しかし、その背景には、ウクライナ軍事支援に消極的なトランプ次期大統領の存在が大きく影響していると考えられます。
トランプ氏は昨年、「私が大統領なら、24時間以内に和平合意成立だ」と発言。来年1月に控えた政権交代を前に、バイデン政権はウクライナが交渉で優位に立てるよう、あらゆる手を打っておきたい思惑があると斉木デスクは分析しています。
今後の展望:ウクライナ紛争の行方
アメリカとイギリスの長距離ミサイル供与は、ウクライナ紛争の行方を大きく左右する可能性があります。ロシアの反応、そして国際社会の動向に注目が集まります。今後の展開によっては、更なる緊張の高まりも懸念されます。ウクライナ情勢は予断を許さない状況が続いています。