高齢者を狙った詐欺被害が後を絶たない中、巧妙化する手口に警戒が必要です。本記事では、実際に72歳の記者が体験した動画サイトの未納金請求詐欺の実態を詳しくお伝えします。実体験に基づいたリアルなストーリーを通して、詐欺の手口と対処法を学び、被害を防ぎましょう。
72歳記者に届いた謎のSMS
2024年11月中旬、記者のスマートフォンに「ご使用料金につきましてお話がございます」「こちら迄ご連絡下さい」という身に覚えのないSMSが届きました。記載されていたのは「050」で始まる電話番号。不審に思いながらも電話をかけてみると、そこには巧妙な罠が仕掛けられていました。
記者に届いた不審なSMS
NTTを名乗る巧妙な話術
電話に出た男性は「NTTよりお知らせ」と述べ、記者の名前と生年月日を確認。その後、「NTTファイナンスサポートセンターの債権回収担当」を名乗る別の男性から電話がかかってきました。彼は「あなたは2024年7月10日、月額の動画サイトを契約している。この1年間、料金は未納になっている」と告げ、料金の支払いを要求してきました。
契約の覚えがない!詐欺を疑う記者
身に覚えのない動画サイト契約に、記者はすぐに詐欺を疑いました。しかし、相手は冷静な口調で「契約をされたことがないのであれば、手続きをする必要がある」と迫ってきました。不安に駆られた記者は、未納額を尋ねると、解約違約金と延滞損害金合わせて45万8000円という高額な金額を提示されました。
警察への相談を決意
「警察に行きます」と告げると、相手は「このまま切らないで、向かってください。警察の方には私の方からお話しします」と、電話を切らないように指示してきました。記者の不安は増すばかりでしたが、電話を繋いだまま近くの交番へ駆け込みました。
警察官の言葉で安堵
交番で事情を説明すると、警察官は「払わないでよかった。これは典型的な詐欺だ」と断言。NTTはショートメールで料金請求を行わないこと、相手が「警察の方には私の方からお話しします」と言ったのは、金銭を奪うための脅しであることを説明してくれました。
交番で警察官に相談
専門家の見解
架空請求詐欺対策に詳しいセキュリティ専門家、佐藤一郎氏(仮名)は「今回のケースは、巧妙な話術とNTTを名乗ることで被害者を信用させようとする典型的な手口です。不審な電話やSMSには決して対応せず、すぐに警察に相談することが重要です」と指摘しています。
まとめ:詐欺被害を防ぐために
今回の体験を通して、特殊詐欺の手口はますます巧妙化していることを実感しました。不審なSMSや電話には決して対応せず、家族や警察に相談することが大切です。また、日頃から情報収集を行い、詐欺の手口について理解を深めることも重要です。皆で詐欺被害を防ぎ、安全な社会を築いていきましょう。