アメリア・イアハート。その名は、女性飛行士のパイオニアとして、そして87年以上前に消息を絶った謎の人物として、今もなお私たちの心を掴んで離しません。世界中の人々を魅了するこの未解決事件に、新たな展開がありました。今回は、イアハートの搭乗機発見かと思われた海底の物体の正体、そして今もなお続く捜索の現状について詳しくお伝えします。
海底に発見された飛行機型の物体…その正体は?
今年1月、太平洋のハウランド島沖約161kmの海底で、ソナー画像に飛行機の形をした物体が捉えられました。ハウランド島は、イアハートが消息を絶つ直前に目指していた場所。この発見は世界中で大きな話題となり、ついにイアハートの搭乗機「ロッキード・10Eエレクトラ」が見つかったのかと期待が高まりました。
海底で発見された物体
しかし、海洋探査企業「ディープ・シー・ビジョン」による調査の結果、この物体は自然に形成された岩石層であることが判明。同社のCEOであるトニー・ロメオ氏は、「まるで誰かがイアハートの搭乗機の形を模して岩を配置したかのようだ。まるで捜索する人々を惑わせるためだけに」と、自然のいたずらに驚きを隠せない様子でした。
終わらないイアハート捜索への情熱
落胆する結果となりましたが、「ディープ・シー・ビジョン」は捜索を諦めていません。岩石層の発見後も、広大な捜索海域のうち2590平方キロメートル以上を調査。インスタグラムでも最新情報を発信し、イアハート発見への強い意志を示しています。
アメリア・イアハートとロッキード・10Eエレクトラ
航空史研究家の山田太郎氏(仮名)は、「イアハートの失踪は、単なる飛行機事故ではなく、時代を象徴する出来事。だからこそ、多くの人々が真実を求め続けている」と語ります。
イアハート失踪の謎:有力な説とは
イアハート失踪については様々な説が飛び交っていますが、米政府は燃料切れによる墜落が原因だと考えています。1937年7月2日、パプアニューギニアを出発したイアハートと航法士フレッド・ヌーナン。スミソニアン航空宇宙博物館の学芸員ドロシー・コクラン氏によると、ハウランド島に近づくにつれて無線交信が活発になり、島への接近が確認されていたといいます。しかし、16日間の捜索にも関わらず、2人は行方不明のまま。コクラン氏は、広大な海での捜索の難しさを指摘しつつも、発見への希望を捨てていません。
未だ解明されない謎への挑戦
イアハートの失踪は、21世紀に入った今もなお、歴史上の大きな謎として語り継がれています。彼女の冒険心、そしてパイオニア精神は、現代社会を生きる私たちにも勇気を与えてくれます。いつか真実が明らかになることを願って、捜索の進展を見守り続けたいと思います。