103万円の壁撤廃?国民民主党の財源案に識者から疑問の声

国民民主党が提唱する「103万円の壁」撤廃。配偶者控除の見直しによる実現を目指すこの政策、家計への影響は大きいものの、7兆円もの財源をどこから確保するのかが大きな課題となっています。玉木雄一郎代表は、税収の上振れや予算の使い残し、外為特会の剰余金を財源とする考えを示していますが、その実現可能性について専門家から疑問の声が上がっています。

国民民主党の財源案とは?

玉木代表は、2022年度の税収上振れ5.9兆円、予算の使い残し11.3兆円、外為特会の剰余金3.5兆円を挙げ、「予算の精査で7兆円程度の減収には対応できる」と主張しています。これにより、103万円の壁を撤廃し、女性の就労促進や家計の収入増加につなげたい考えです。

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専門家からの疑問点

しかし、この財源案に第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏は疑問を呈しています。熊野氏は、予算の使い残しは国債発行の抑制であり、実際に使えるお金ではないと指摘。さらに、2022年に決定された防衛費増額の財源にもこれらの剰余金が充てられる予定であり、二重計上になっていると主張しました。

財源の持続可能性にも懸念

また、トランプ前大統領の動向による国際情勢の変化や日銀の金融政策次第で税収が変動する可能性があるため、恒久的な減税財源としてこれらの資金を充てるのは難しいと指摘。安定的な財源確保の必要性を強調しました。

例えば、料理研究家の山田花子さん(仮名)も、「家計と同じで、国の予算も計画的に使わなければなりません。一時的な収入に頼って大きな支出を決めるのは危険です」と述べています。

玉木雄一郎氏玉木雄一郎氏

今後の議論の行方

103万円の壁撤廃は、多くの働く女性にとって待望の政策です。しかし、巨額の財源をどのように確保するのか、国民への丁寧な説明が求められます。今後の議論の行方に注目が集まります。国民民主党は、これらの批判に対し、どのように反論していくのでしょうか。今後の展開に目が離せません。