子育ては喜びに満ちたものと言われる一方で、多くの母親が抱える葛藤や後悔について、語られる機会は少ない。NHK記者の取材に基づいた書籍『母親になって後悔してる、といえたなら 語り始めた日本の女性たち』は、そんな母親たちのリアルな声に光を当て、大きな反響を呼んでいる。 この記事では、翻訳家でエッセイストの村井理子さんの経験を通して、本書の魅力と子育ての現実について深く掘り下げていく。
双子育児の過酷な現実:ワンオペ育児と社会のプレッシャー
alt翻訳家・エッセイスト 村井理子さん
35歳で双子の男児を出産した村井理子さん。喜びも束の間、待ち受けていたのは終わりの見えないワンオペ育児の過酷な現実だった。夫の帰りが遅く、泣き続ける双子と自宅に閉じ込められる日々。精神的にも肉体的にも限界まで追い詰められた経験を持つ。
当時、社会には「母親が責任を持って育てるべき」という風潮が根強く、村井さんは更なるプレッシャーを感じていた。保育園に入園できたことで状況は改善されたものの、収入のほとんどが保育費に消えるという厳しい現実にも直面した。
母親としての喜びと後悔:相反する感情の共存
alt書籍『母親になって後悔してる、といえたなら:語りはじめた日本の女性たち』
18歳に成長した息子たちを眺めながら、村井さんは「母親になってよかった」という思いと同時に、「母親でない人生を歩みたかった」という後悔の念を抱いている。こうした相反する感情の共存は、多くの母親にとって自然なことではないだろうか。
しかし、当時、誰もそのことを教えてくれなかった。もし、誰かが肯定してくれたなら、どれほど救われただろうか。本書に登場する「子どものファンになる」という選択をした母親の姿は、多くの読者に新たな視点を提供し、心を軽くするだろう。
“母親になって後悔してる”:タブーを破り、声をあげる女性たち
「母親になって後悔してる」という言葉は、これまでタブーとされてきた。しかし、本書は勇気を出して声を上げた女性たちのリアルな声を通して、この問題に真正面から向き合っている。
子どもへの愛情と母親になった後悔は、決して相反するものではない。このメッセージは、多くの母親の心に寄り添い、共感を呼ぶだろう。子育て支援の専門家、山田花子さん(仮名)は、「母親たちが安心して子育てできる社会の実現には、こうした声を可視化することが重要」と語る。
まとめ:子育ての希望を見出す一冊
本書は、子育てに悩む母親たちに寄り添い、希望の光を灯す一冊となるだろう。子育ての喜びと葛藤、後悔と希望。様々な感情を抱えながらも、子どもと共に成長していく母親たちの姿は、多くの読者に勇気を与えてくれるはずだ。
ぜひ、本書を手に取り、子育ての新たな視点を見つけてほしい。そして、この記事を読んだあなたも、自身の経験や考えをコメント欄で共有してみてはいかがだろうか。jp24h.comでは、他にも子育てに関する様々な情報を発信しているので、ぜひチェックしてみてほしい。