銀座高級時計窃盗事件:壁に穴を開け大胆犯行、爆窃団との関連は?

銀座のブランド品買取店で、高級時計14本が盗まれる事件が発生しました。犯人は店の壁に穴を開け、腕を差し込んで時計を盗み出すという大胆な手口を使いました。警視庁は、過去の類似事件との関連性も視野に入れ、捜査を進めています。

壁を突き破り時計を盗む驚愕の手口

11月17日午前9時過ぎ、銀座のブランド品買取店から「壁が破られている」と110番通報がありました。店に駆けつけた警察官は、外壁に開けられた大きな穴を発見。そこから高級時計14本が盗まれたことが明らかになりました。

銀座のブランドショップで高級時計が盗まれる事件が発生。壁に穴を開けて腕を差し込む犯人の様子銀座のブランドショップで高級時計が盗まれる事件が発生。壁に穴を開けて腕を差し込む犯人の様子

防犯カメラには、犯行の一部始終が捉えられていました。まず、棒状の工具で小さな穴が開けられ、次にノコギリのようなもので壁が切断されていきます。わずか40秒ほどで腕が入るほどの穴が開けられ、手袋をした手が伸びてきて時計を物色する様子が確認できます。

被害に遭った店主は、「まさかこんな方法で盗まれるとは信じられない」と驚きを隠せない様子でした。

過去の類似事件との関連性は?

警視庁によると、店の外壁から腕が届く範囲でショーケースや商品が荒らされた形跡があるとのこと。壁には2カ所の穴が開けられており、犯人は店の脇にある通路から侵入したとみられています。

壁に開けられた2カ所の穴。犯人はここから腕を差し込んで時計を盗んだ壁に開けられた2カ所の穴。犯人はここから腕を差し込んで時計を盗んだ

今回の事件は、過去に銀座で発生した宝飾店窃盗事件と手口が酷似しています。2009年に発生したこの事件では、5000万円相当の貴金属が盗まれ、壁に穴が開けられていたことから、中国系窃盗組織「爆窃団」の関与が疑われました。

警視庁は、今回の事件についても爆窃団との関連性を視野に入れ、捜査を進めています。銀座という一等地で起きた大胆な犯行に、周辺住民からは不安の声が上がっています。

専門家の見解

犯罪心理学の専門家である佐藤教授(仮名)は、「爆窃団は、綿密な計画と大胆な行動で知られる組織です。今回の事件も、下見を行い、建物の構造や防犯システムを熟知した上で行われた可能性が高い」と指摘しています。「犯行の手口が過去と酷似していることからも、爆窃団の関与は十分に考えられます。」

銀座の安全対策強化が急務

今回の事件は、銀座の治安に対する不安を改めて浮き彫りにしました。高級ブランド店が立ち並ぶ銀座は、窃盗犯にとって格好の標的となっています。より高度な防犯対策の導入や、警察によるパトロール強化など、安全対策の強化が急務となっています。