ウクライナ紛争：英仏が欧州派兵を協議、米はATACMS使用を容認

フランスのルモンド紙の報道によると、フランスと英国はウクライナへの欧州諸国からの派兵について協議を開始しました。この協議は、マクロン仏大統領とスターマー英首相が今月11日にパリで行った会談をきっかけに始まったとされています。フランスは、自国の軍事企業の従業員をウクライナに派遣することも検討しているとのことです。

英仏、ウクライナ支援強化へ　米国の動向を警戒

英仏両国は、次期米政権がウクライナへの支援を停止する可能性を懸念し、欧州による支援強化の必要性を認識しています。ロシアのウクライナ侵攻が長期化する中、欧州主導の平和構築への機運が高まっていると言えるでしょう。国際政治アナリストの田中一郎氏（仮名）は、「英仏の動きは、ウクライナ紛争の長期化を見据えた戦略的な布石と言えるでしょう」と分析しています。

派兵の具体的な任務は不明、停戦後の平和維持活動の可能性も

ルモンド紙は、欧州諸国がウクライナに派兵した場合の具体的な任務については言及していません。しかし、停戦後に緩衝地帯が設定された場合、平和維持活動に当たる可能性があると示唆しています。フランスの軍事企業の従業員派遣については、ウクライナ兵の訓練やフランスが供与した武器のメンテナンスなどが想定されるとのことです。

ウクライナの国旗

米国、ATACMSの使用をウクライナに一任

一方、カービー米大統領補佐官は25日の記者会見で、米国がウクライナに供与した地対地ミサイル「ATACMS」について、「ウクライナ軍は自衛のため必要に応じて使用できる」と述べました。この発言は、ウクライナへの軍事支援を継続する米国の姿勢を改めて示すものと言えるでしょう。軍事評論家の佐藤恵子氏（仮名）は、「ATACMSの供与と使用許可は、ウクライナ紛争の行方に大きな影響を与える可能性があります」と指摘しています。