ベトナムの首都ハノイにあるセルフ写真館で、韓国人女性2人が現地のベトナム人女性2人に暴行を加え騒動を起こしたことが明らかになり、SNSを通じてこの事件が拡散。国際的な波紋を広げています。平和な観光地での予期せぬトラブルは、海外における観光客のマナーの重要性を改めて浮き彫りにしています。
事件の概要:ハノイでの不穏な出来事
この事件は、ベトナム現地メディア「kenh14」などが報じたもので、2025年7月11日午後9時頃、ハノイ市ミーディン地域にあるセルフ写真館で発生しました。被害を受けたベトナム人女性のフェイスブック投稿によると、ベトナム人女性2人が正規の料金を支払い、制限時間内で撮影を行っていました。その際、外で待機していた韓国人女性2人が「早くしてほしい」と執拗に催促を開始。これに対し、ベトナム人女性が戸惑いを示すと、口論が勃発したといいます。
韓国人女性の一人が先にベトナム人女性の腕を叩き、帽子を奪い取って喧嘩を仕掛けたのが発端です。さらに、この韓国人女性はベトナム人女性の髪を掴んで引っ張り、拳で殴るなどの暴行を加えました。被害を受けたベトナム人女性も激昂し応戦したため、数分間にわたり激しい乱闘が続きました。監視カメラには、韓国人女性がベトナム人女性をブースの隅に座らせ、足で蹴る様子も映っていたとされています。現場にいた写真館の女性スタッフも仲裁を試みましたが、騒ぎは収まりませんでした。乱闘後、被害女性は頭痛、吐き気、食欲不振といった症状に悩まされていると訴えています。
モニターに映る、ハノイのセルフ写真館での韓国人女性とベトナム人女性の乱闘の様子
目撃者の証言と運営会社の対応
セルフ写真館のスタッフは現地メディアに対し、「このようなトラブルは初めての経験だ」と述べ、事件の異常性を強調しました。また、「ベトナム人女性2人がブース内にいる間、外で韓国人女性2人がしつこく急かしていた」と当時の状況を説明。その上で、「韓国人女性がベトナム人女性の帽子を掴んで叩き、これに対してベトナム人女性が応戦した。友人やスタッフが止めに入ったが、騒ぎは収まらなかった」と詳細を語りました。
セルフ写真館の運営会社側も公式コメントを発表し、事件発生直後にスタッフが介入し、警察に通報するとともに、関係当局に事件を報告したことを明らかにしています。これは、迅速な対応と問題解決への意欲を示すものと言えるでしょう。
SNSでの波紋と今後の展開
この暴行事件が公になり、特にSNSで動画や情報が拡散されると、事態はさらに大きな波紋を呼びました。セルフ写真館は、事件とは直接関係ないにもかかわらず、Googleのレビューで大量の最低評価(星1)を付けられるなどの嫌がらせを受け、二次的な被害に遭っています。これは、デジタル空間での情報拡散が、時には無関係な当事者にも影響を及ぼす現代社会の側面を示しています。
現在、ベトナム警察がこの暴行事件の捜査に本格的に乗り出しており、事実関係の解明と関係者の処分が待たれます。今回の事件は、海外を訪れる観光客がその国の文化や習慣を尊重し、公共の場でのマナーを遵守することの重要性を改めて問いかけるものとなりました。国際社会において、相互理解と敬意に基づいた行動が、このような不必要なトラブルを防ぐ鍵となります。
参照元
- Yahoo!ニュース (朝鮮日報日本語版): https://news.yahoo.co.jp/articles/0a85dc38b8086540fbb7f0924f35e110002cd364