手軽に野菜たっぷりサンドイッチが楽しめるサブウェイ。世界ではマクドナルドに次ぐ規模を誇るファストフードチェーンですが、日本では苦戦を強いられてきました。10年前には480店舗あった店舗数は、現在178店舗にまで減少。しかし、2024年10月、ワタミが日本サブウェイを完全子会社化し、20年で3000店舗への拡大を目指すという大胆な計画を発表しました。果たして、サブウェイは日本で再び輝きを取り戻せるのでしょうか? 本記事では、日米のサブウェイ事情を比較しながら、日本におけるサブウェイの課題と今後の展望を探ります。
世界で人気のサブウェイ、なぜ日本では苦戦?
アメリカ発祥のサブウェイは、世界約3万7000店舗を展開する巨大チェーン。カスタマイズ可能なサンドイッチは、健康志向の消費者に人気です。しかし、日本では「おにぎりの存在」や「価格の高さ」「注文の煩雑さ」などが指摘され、苦戦が続いています。X(旧Twitter)でも、これらの点を指摘する声が多数上がっていました。
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専門家が語る、日本サブウェイの課題
外食産業に詳しいフードアナリストの重盛高雄氏(仮名)は、日本サブウェイの課題を以下のように分析しています。
価格設定
「日本のサブウェイは、価格設定が高すぎる点が大きな課題です。ワンコインでおにぎり3個買えるのに対し、サブウェイのサンドイッチは1個でそれ以上の価格帯。手軽なファストフードとして捉えにくい価格設定が、消費者の足かせになっていると考えられます。」
注文方法
「サブウェイの特徴であるカスタマイズは、裏を返せば注文方法の複雑さにつながっています。パンの種類、野菜の量、ドレッシングなど、多くの選択肢から選ばなければならないため、初めて利用する人は戸惑ってしまうことも。スムーズな注文システムの導入が求められます。」
日本人の嗜好
「日本には、おにぎりやコンビニのお弁当など、手軽で安価な軽食が豊富にあります。これらの競合に打ち勝つためには、より日本の食文化に合わせたメニュー開発や、明確な差別化戦略が必要不可欠です。」
ワタミ傘下で巻き返しなるか?
ワタミ傘下となった日本サブウェイは、今後20年で3000店舗への拡大を目指すと発表しました。この目標達成には、上記の課題解決に加え、更なる戦略が必要となるでしょう。
メニューの多様化
日本の食文化に合わせた新メニューの開発や、季節限定商品の導入など、メニューの多様化は集客力向上に繋がります。
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プロモーション戦略
効果的なプロモーション戦略も重要です。SNSを活用した情報発信や、お得なキャンペーンの実施など、消費者の関心を惹きつける工夫が必要です。
店舗展開戦略
3000店舗という目標達成のためには、綿密な店舗展開戦略が不可欠です。都市部だけでなく、地方への展開も視野に入れ、地域特性に合わせた出店戦略が求められます。
サブウェイの未来に期待
ワタミ傘下での新たなスタートを切ったサブウェイ。課題は山積していますが、適切な戦略を実行することで、日本市場での成功も夢ではありません。今後のサブウェイの動向に注目が集まります。