兵庫県知事選後の波紋:PR会社疑惑とHP記事削除の謎

兵庫県知事選で再選を果たした斎藤元彦氏。パワハラ疑惑での不信任決議からの出直し選を制したものの、今度は公職選挙法違反疑惑が浮上し、波紋を広げている。発端は、西宮市のPR会社「株式会社merchu」社長の折田楓氏が自身のブログで、斎藤氏の選挙活動におけるSNS運用等への関与を明らかにしたことから始まった。

PR会社社長の告発と斎藤知事側の反論

折田氏は、自身が斎藤氏の選挙活動の広報全般を任されていたと主張。総務省ガイドラインでは、選挙運動用サイトの文案作成等を業者に依頼し報酬を支払う行為は買収にあたる可能性が高いとされている。一方、斎藤知事側は折田氏がボランティアとして個人で参加したと説明し、代理人弁護士も折田氏の発言は誇張されていると反論している。

altalt

しかし、折田氏が選挙カーで演説する斎藤氏の動画撮影を行う様子がX(旧Twitter)で拡散されるなど、疑惑は深まるばかり。merchuの公式HPからは実績や電話番号が削除され、折田氏のFacebookからも過去の投稿が消えている。こうした状況の中、新たな疑惑が浮上した。

兵庫県公式HPからの記事削除:疑惑の深層

兵庫県公式HPに掲載されていた「兵庫県にUJIターンした5人」という特集記事から、merchuで働く女性社員を紹介する記事が削除されていたのだ。このタイミングでの削除に、ネット上では疑問の声が噴出。県とPR会社、そして斎藤知事との関係性について憶測が飛び交っている。

altalt

県側の説明:防災特集への差し替えとPR会社からの要請

兵庫県広報広聴課は、記事削除について、阪神淡路大震災の追悼時期に合わせ防災関連の記事を掲載するため、定期的な特集記事の差し替えを行ったと説明。さらに、PR会社側から記事の非公開要請があったこと、ネット上で画像が切り取られ憶測を呼んでいることなどを総合的に判断し、非公開にしたとしている。PR会社側からの具体的な理由は明かされていない。

記事掲載の経緯:民間企業への委託と選定基準

労政福祉課によると、UJIターン就職に関する記事作成は民間企業に委託。紹介する企業は民間企業が選定するが、県の選定基準として男女比や地域バランスを考慮しているという。また、県側からPR会社を取り上げるよう働きかけた事実はないと強調している。

疑惑の真相は?:今後の展開に注目

斎藤知事側はPR会社との連絡を否定しているものの、県側の説明には不透明な部分が残る。公職選挙法違反疑惑に加え、HP記事削除の謎。今後の調査や情報公開が待たれる。