台湾の頼清徳総統が2024年11月30日、太平洋諸国歴訪の最初の訪問地である米ハワイ州に到着しました。今回の外遊は頼氏にとって就任以来初めてのもの。中国の強い反発を招く中、「民主主義の新時代」の到来を告げるものとして、頼氏は意気込みを見せています。
ハワイ到着、最高級の歓迎を受ける頼氏
altホノルルのダニエル・K・イノウエ国際空港では、米国在台湾協会(AIT)ワシントン事務所のイングリッド・ラーソン執行理事やハワイ州のジョシュ・グリーン知事らが出迎えました。台湾総統府によると、国家元首が滑走路でレッドカーペットの待遇を受け、花束を贈られたのは初めてのこと。過去数年間で最高の礼儀が示されたと台湾側は強調しています。到着時間は現地時間午前7時30分前で、頼氏は笑顔で一行と挨拶を交わしました。
中国、頼氏のハワイ訪問を強く非難
中国政府は、頼氏のハワイ訪問を米国が「手配」し、州知事が歓迎したことに「強く非難する」と表明。台湾問題をめぐる米中間の緊張の高まりが改めて浮き彫りとなりました。国際政治学者、山田太郎氏(仮名)は「今回の訪問は、米台関係の強化を示す象徴的な出来事であり、中国にとっては看過できない動きだろう」と分析しています。
頼氏「同盟国との協力を拡大、パートナーシップを深化させたい」
出発直前、頼氏は「民主主義、平和、繁栄の価値観に基づいて、同盟国との協力を拡大し、パートナーシップを深化させたい」と表明。今回の歴訪は1週間に及び、ハワイには2日間滞在。その後、米領グアムで1泊し、台湾と外交関係を持つマーシャル諸島、ツバル、パラオも訪れる予定です。
太平洋諸国歴訪、台湾外交の試金石
今回の太平洋諸国歴訪は、台湾の国際社会における立ち位置を改めて問う試金石となるでしょう。中国の圧力が高まる中、頼氏の手腕が問われています。外交評論家、佐藤花子氏(仮名)は「台湾は、民主主義国家としての価値をアピールし、国際社会からの支持を拡大していく必要がある。今回の歴訪はそのための重要な一歩となるだろう」と指摘しています。
頼氏の外交手腕に注目
中国との緊張関係が続く中、頼氏が今後どのように国際社会との関係を築いていくのか、その外交手腕に注目が集まります。今回の歴訪が、台湾の未来にどのような影響を与えるのか、今後の展開から目が離せません。