11月9日、天皇皇后両陛下は三重県で開催された「第44回全国豊かな海づくり大会」にご臨席され、今年の「四大行幸啓」を滞りなく終えられました。この行事は、両陛下が特に重要視される地方公務の一つであり、三重県でのご動向には大きな注目が集まりました。8日には鳥羽水族館を訪問され、ラッコに笑顔でお手振りされるお姿はSNSで9万件もの「いいね」を集めるなど、国民からの温かい歓迎を受けられました。
三重訪問で伊勢神宮に立ち寄らず?両陛下の「2泊の壁」
6年ぶりの三重県ご訪問となった両陛下に対し、現地では熱烈な歓迎ムードが広がる一方で、その日程には一部で疑問の声も上がっています。三重県には、皇室の祖先神である天照大御神を祀る伊勢神宮があり、皇室の方々にとっては節目ごとに参拝される特別な場所です。海づくり大会が開催された志摩市から伊勢神宮までは車で約40分の距離であるにもかかわらず、両陛下は伊勢神宮に立ち寄ることなく帰京されました。
上皇ご夫妻が在位中、地方行幸啓の際には2泊3日の日程が組まれることがほとんどでしたが、現在の両陛下の場合はほぼ1泊2日の日程が組まれています。この背景には、雅子さまが抱える「2泊の壁」があると言われています。雅子さまは2002年に適応障害を公表されて以来、20年以上が経過した今もなお体調に波があるため、公務の負担を軽減するため、四大行幸啓といった重要な地方公務を1泊2日でこなすのが限界なのだとされています。今回の三重訪問で伊勢神宮を参拝するとなれば、さらにもう1泊が必要となり、その判断は難しいとされたようです。
雅子さまが三重県での公務にご臨席される様子
愛子さまのご同行で「2泊の壁」を打破した長崎訪問
しかし、今年一度だけ、両陛下が地方公務における「2泊の壁」を打ち破ったケースがありました。それは9月に「国民文化祭」ご臨席と、戦後80年の慰霊のために長崎県を訪問された際のことです。この時は6年ぶりに2泊3日の日程が組まれました。雅子さまが地方訪問で2泊されたのは、2019年のお代替わりに伴う行事以来のことでした。
長崎県での6年ぶりの2泊が実現した背景には、愛子さまのご同行があったと報じられています。雅子さまと愛子さまは非常に仲が良いことで知られており、愛子さまは社会人になられてからも、夏のご静養などで両陛下とご一緒の時間を過ごされています。幼少の頃から雅子さまの体調が優れない日々に寄り添い続けてきた愛子さまの存在が、今回の長崎訪問において雅子さまが「2泊の壁」を乗り越える大きな支えとなったのでしょう。
母娘の強い絆は、これからも皇后としての雅子さまを支え続けることとなるでしょう。
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