トランプ次期大統領、選挙戦では親族登用を否定していたにも関わらず、娘イバンカ氏の義父に続き、次女ティファニー氏の義父までも要職に抜擢。この大胆な身内びいき人事に、一体どんな狙いが隠されているのでしょうか?今回は、トランプ氏の不可解な人事戦略の真相に迫ります。
バイデン大統領の次男恩赦に反発するも…自身も身内びいき?
バイデン大統領が次男ハンター氏に恩赦を与えたことに対し、「司法の乱用だ!」と猛批判したトランプ氏。しかし、自身も新政権で身内びいき人事を連発していることが明らかになりました。一体、何が彼をそこまで駆り立てるのでしょうか?
実業家マサド・ブーロス氏、アラブ・中東担当の大統領上級顧問に就任
12月1日、トランプ氏は実業家のマサド・ブーロス氏をアラブ・中東担当の大統領上級顧問に起用すると発表しました。ブーロス氏はトランプ氏の次女ティファニー氏の夫の父親、つまり義理の父親にあたります。大統領選ではアラブ系有権者への働きかけで貢献したとされています。
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トランプ氏はSNSでブーロス氏を「国際的な経験豊富な弁護士、ビジネス界の尊敬されるリーダーであり、交渉に長け、中東の平和を揺るぎなく支持する人物」と高く評価しています。
駐フランス大使にも義父を起用、身内びいき人事は加速
実は、ブーロス氏の起用は2例目。11月30日には、駐フランス大使に長女イバンカ氏の義父を起用することを発表していました。選挙戦では親族を政権ポストに就かせないとしていたトランプ氏。この豹変ぶりには、多くの有権者が驚きを隠せないでしょう。
選挙戦での公約を覆す、その真意は?
なぜトランプ氏は選挙戦での公約を覆し、身内びいき人事へと舵を切ったのでしょうか?専門家の見解を交えながら、その背景を探ります。
専門家の分析:勝利による自信の高まりか?
早稲田大学の中林美恵子教授は、「選挙に勝利したことで、トランプ氏の自信と自由な発想が前面に出てきた可能性がある」と分析しています。選挙中は支持率低下を懸念して親族登用を否定していたものの、勝利によってその必要性が薄れたと推測されます。
トランプ人事の行方、今後の政権運営に注目
トランプ氏の身内びいき人事の真意は未だ不明ですが、今後の政権運営に大きな影響を与えることは間違いありません。果たして、この人事戦略は成功へと導く鍵となるのか、それとも新たな火種となるのか、引き続き注目していく必要があります。