キオクシア四日市工場の排水から高濃度PFOA検出!市民の調査で明らかに

半導体大手キオクシアの四日市工場から排出される水から、有害物質PFOAが国の指針値を超えて検出されたという衝撃的な事実が明らかになりました。この記事では、市民による地道な調査活動と、その結果判明した深刻な水質汚染の実態について詳しく解説します。

地元の市民団体が排水口を特定!情報公開請求で真相究明へ

2020年、環境省の調査で四日市市内の海蔵川から高濃度のPFOAが検出されました。キオクシア側は「PFOAはすでに使用していない」と回答しましたが、地元住民で構成される「四日市公害市民ネット」の共同代表、森下裕二さんは汚染源の特定に乗り出しました。

市役所への問い合わせでは排水口の位置は不明でしたが、森下さんは粘り強い情報公開請求によって工場の図面を入手。下水道管理課、建築指導課と足を運び、ついに2カ所の排水口の存在を突き止めました。

キオクシアの工場内の排水経路を記した図面キオクシアの工場内の排水経路を記した図面

排水は川と海へ!環境への影響は?

入手した文書には、第一の排水口は部田川(海蔵川の支流)へ、第二の排水口は羽津茂福雨水1号幹線を通って海域へ放流されていると記載されていました。

四日市市の開示文書。第1排水は川へ、第2排水は海域へ放流と記載されている四日市市の開示文書。第1排水は川へ、第2排水は海域へ放流と記載されている

京都大学准教授の原田浩二氏による調査で、これらの排水から高濃度のPFOAが検出されたことが判明。PFOAは人体や環境への悪影響が懸念される有機フッ素化合物で、その使用は規制されています。

キオクシア側は「工場周辺の河川・海域でPFOAが検出されていることに対して、調査および対策を進めています」と回答していますが、具体的な対策内容や汚染源の特定には至っていません。

専門家の見解:長期的なモニタリングと情報公開が不可欠

環境問題に詳しい専門家(仮名:山田一郎氏)は、「PFOAは残留性が高く、長期間にわたって環境中に蓄積される可能性がある。継続的なモニタリングと情報公開が不可欠だ」と指摘しています。

キオクシアの四日市工場。半導体製造の拠点として東京ドーム15個分の敷地をもつキオクシアの四日市工場。半導体製造の拠点として東京ドーム15個分の敷地をもつ

今後の対策と情報公開に注目

市民の力で明らかになったキオクシア四日市工場のPFOA汚染問題。今後の企業の対応、行政の調査、そして情報公開の透明性が問われています。 jp24h.comでは、この問題の進展を引き続き追跡し、最新情報をお届けします。

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