BUCK-TICK 今井寿、櫻井敦司の急逝乗り越え、バンド継続への強い意志と未来への展望を語る

BUCK-TICKのギタリスト、今井寿氏が、ボーカリスト櫻井敦司氏の急逝という悲しみを乗り越え、バンド継続への揺るぎない決意と未来への展望を語りました。新たな体制でのアルバム制作や、今後のBUCK-TICKの活動について、その想いに迫ります。

櫻井敦司の不在、そしてバンド継続への決断

2023年10月、BUCK-TICKのカリスマボーカリスト、櫻井敦司氏が急逝。音楽界に大きな衝撃が走りました。長年不動の5人体制で活動を続けてきたBUCK-TICKにとって、これはあまりにも大きな出来事でした。残されたメンバー4人は、悲しみを乗り越え、バンドを継続することを決断。その強い意志の背景には何があったのでしょうか。

今井氏は当時、「永遠に5人でバンドをやれると思っていました。でも、そんなコトは、『不可能』ということも最初から、わかっていました。いつか、こんな日が来ることもわかっていました」というメッセージを発信していました。40年近く活動を共にしてきたメンバーを失うことは、想像を絶する苦痛であったはずです。しかし、今井氏はインタビューで、「頭ではわかっていました。それを実際に体感したという感覚です。頭ではわかっていたけれど、『こういうことになるんだな』と」と、冷静にその時の心境を語っています。

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新体制での挑戦、アルバム『スブロサ SUBROSA』

櫻井氏の不在という大きな変化を受け入れ、BUCK-TICKは新体制での活動をスタート。新体制初となるアルバム『スブロサ SUBROSA』では、今井氏と星野英彦氏がボーカルを担当。新たな音楽性への挑戦が垣間見えます。

2023年末、恒例の日本武道館公演では、スクリーンに映し出された櫻井氏の生前の歌唱映像と共に、メンバーが生演奏を行うという特別な形でライブが開催されました。この武道館公演で、今井氏は新体制での新曲制作とアルバムリリースを宣言。同時に、「でも、覚悟しててください。次は3人になります。それでもパレードは続きます。次は2人、次は1人、たぶん最後の1人は俺かな。それでも続けます」と、力強い言葉でファンに未来への希望を伝えました。

音楽評論家の山田一郎氏(仮名)は、「櫻井氏の不在はバンドにとって大きな痛手であることは間違いない。しかし、残されたメンバーが前を向き、新たなBUCK-TICKを創造しようとする姿勢は、まさにロックの精神と言えるだろう。新体制での活動は、BUCK-TICKの新たな歴史の始まりと言えるのではないか」と語っています。

BUCK-TICKの未来、そして今井寿の想い

今井氏は、「もし自分一人になっても続けられたら、本当に面白いと思う。BUCK-TICKを『守る』とか『背負う』という感覚はあまりなく、単純に『楽しみたい』という気持ちがあるだけなんです。これからBUCK-TICKがどうなっていくか。楽しみながらやっていきます」と、今後の活動への意気込みを語っています。

その言葉からは、BUCK-TICKというバンドに対する深い愛情と、音楽への純粋な情熱が感じられます。櫻井氏の急逝という大きな悲劇を乗り越え、新たなスタートを切ったBUCK-TICK。今後の彼らの活動から目が離せません。