韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する弾劾訴追案が否決され、韓国社会の混乱と分断は深まるばかりです。ソウルでは抗議デモが続き、観光業界にも影響が出始めています。今後の韓国情勢、そして日韓関係への影響はどうなるのでしょうか。
ソウル中心部の国会周辺では、7日、尹大統領の弾劾を求める大規模なデモが行われました。地下鉄駅は人で溢れかえり、周辺道路は封鎖。多数の警察官が警戒にあたるなど、緊迫した状況が続きました。
ソウル国会前で尹大統領に抗議するデモ隊の様子。プラカードを掲げ、シュプレヒコールをあげる人々の姿が見える。
国会周辺は抗議デモで騒然
夕方にはさらに多くのデモ参加者が集まり、「尹錫悦 弾劾」と書かれたプラカードや旗を掲げ、シュプレヒコールをあげるなど、熱気に包まれました。国会正門前は身動きが取れないほどの混雑ぶりでした。
午後9時半ごろ、大型モニターに弾劾訴追案否決の速報が流れると、会場からは悲鳴が上がりました。抗議活動はその後も続き、地方都市からも駆けつけた参加者もいました。
弾劾訴追否決の背景と今後の展望
尹大統領は2022年の就任以降、冷え込んでいた日韓関係の改善に尽力し、日本人観光客の増加にも貢献してきました。しかし、今回の戒厳令発令と弾劾訴追案否決により、再び国内の不安定化が懸念されています。
ソウル国会周辺に集まった市民たち。弾劾訴追案採決を前に、緊張感が漂っている。
韓国政治専門家である(仮名)朴哲洙氏は、「今回の弾劾訴追案否決は、与野党の対立をさらに激化させる可能性がある」と指摘します。今後の政局の行方、そして経済への影響も懸念されます。
観光業界への影響も懸念
デモの様子が連日報じられる中、観光業界への影響も出始めています。ソウルで日本人向け旅行会社に勤務する日本人男性によると、予約件数は1割ほど減少したといいます。デモは一部地域に限られているものの、日本の旅行客に不安が広がっているようです。
旅行会社の声
「一部地域でのデモとはいえ、日本のニュースで大きく取り上げられると、旅行客は不安になるのも当然です。一日も早く事態が収束することを願っています」と、旅行会社勤務の男性は語りました。
今後の韓国情勢、そして観光への影響については、引き続きjp24h.comで最新情報をお届けしていきます。