2025年ドラマ視聴率ランキング:「日曜劇場」が上位独占の強さ

2025年も終わりに近づき、この一年を彩った民放連続ドラマの全話平均視聴率ベスト10が発表されました。中でも注目すべきは、TBSの「日曜劇場」が上位を独占し、その圧倒的な存在感を示したことです。本記事では、賛否両論を巻き起こしながらもトップに輝いた作品をはじめ、高評価を得た日曜劇場の魅力に迫ります。

2025年民放連続ドラマ 全話平均個人視聴率ベスト10

2025年に放送された民放の全連続ドラマを対象に、ビデオリサーチの個人視聴率データ(参考として世帯視聴率を括弧内に併記)に基づいた全話平均視聴率ベスト10は以下の通りです。
「日曜劇場」の全4作品が同率を含むベスト3入りを果たし、その強さが際立ちました。

  • 【1位】日曜劇場『キャスター』(TBS・4月期)=個人6.7%(世帯11.0%)
  • 【2位】日曜劇場『御上先生』(TBS・1月期)=個人6.6%(世帯10.7%)
  • 【3位】日曜劇場『19番目のカルテ』(TBS・7月期)=個人6.3%(世帯10.6%)
  • 【3位】日曜劇場『ザ・ロイヤルファミリー』(TBS・10月期)=個人6.3%(世帯10.6%)

松坂桃李、阿部寛、松本潤の集合写真松坂桃李、阿部寛、松本潤の集合写真

1位『キャスター』:阿部寛が挑む硬派な報道ドラマ

2025年のドラマ界を制したのは、阿部寛さん主演の「日曜劇場『キャスター』」です。阿部さん演じる進藤壮一は、JBNの大型報道番組「ニュースゲート」のMC。ジャーナリストとしての高い志と能力を持ちながらも、従来の阿部さんの「気の良いナイスガイ」というイメージとは異なり、中盤まで孤高で気難しい人物として描かれ、賛否両論を呼びました。

しかし、本作の真骨頂は、政治介入やスポンサーへの忖度といった報道現場の現実をリアルに描写し、「報道とは何か」を深く問いかけた点にあります。痛快さよりもリアリティを追求した硬派な作風が、視聴者に深い議論を促しました。

2位『御上先生』:教育の問いとミステリーの融合

続く2位は、松坂桃李さん主演の「日曜劇場『御上先生』」です。「教育とは何か」をテーマに掲げ、ハイレベルな進学校・隣徳学院高校を舞台に、文部科学省から派遣された教師・御上孝(松坂桃李)が3年2組の担任として活躍します。

教育ドラマの難しさを乗り越えるため、本作は御上が学校の不正入学を密かに調査するというミステリー要素を加えました。「教科書検定」や「生理の貧困」など、これまでドラマでは珍しかった社会問題を果敢に取り上げた点も高く評価されています。

不正入学者の千木良遥(高石あかりさん)が、御上から「真のエリート」を学び、退学後に高卒認定試験を経て大学へと進む姿は感動を呼びました。高石さんは現在、NHK連続テレビ小説「ばけばけ」のヒロインも務め、注目を集めています。

2025年は「日曜劇場」がその圧倒的な作品力でドラマ界を席巻した一年でした。「キャスター」や「御上先生」のような社会派の硬派な作品が上位を占めたことは、視聴者が娯楽だけでなく、社会問題や倫理観に深く切り込む内容を求めていることの表れと言えるでしょう。今後の「日曜劇場」のさらなる挑戦に期待が集まります。

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