高級ブランド「エルメス」の香港店舗で、大胆な強盗事件が発生しました。3人組の犯人はガラスを突き破り店内に侵入、わずか3分間で66点もの高級バッグを盗み出し、その被害総額は2億円にものぼると報じられています。
犯行の手口と被害状況
監視カメラの映像には、犯人たちが計画的に行動していた様子が鮮明に映し出されています。彼らは左側の商品には目もくれず、右側の棚に陳列されていたバーキンやケリーといった高額商品のみを狙って盗んでいったのです。銀座ショーマの広報担当、加藤ゆりえ氏は、この綿密に練られた犯行は「闇バイト」と類似点があると指摘しています。犯人は事前に店内の下見を行い、犯行計画を立てていた可能性が高いと考えられています。
香港エルメス店舗の監視カメラ映像
盗まれたバッグの中には、顧客から委託販売のために預かっていた商品も含まれていましたが、エルメス側は既に全ての顧客に対して全額弁償を行ったとのことです。
闇バイトとの関連性と今後の捜査
今回の事件は、組織的な犯罪グループによる「闇バイト」の可能性が浮上しています。近年、高額報酬を謳って若者を犯罪に勧誘する闇バイトが社会問題となっており、警察当局は今回の事件との関連性についても捜査を進めています。
エルメスのバーキンバッグ
犯人3人組は現在も逃走中で、香港警察は国際的な捜査協力のもと、行方を追っています。今後の捜査の進展が注目されます。
高級ブランドを狙う窃盗事件の増加傾向
近年、世界的に高級ブランド品を狙った窃盗事件が増加傾向にあります。転売市場での高値取引が背景にあるとされ、各ブランドはセキュリティ対策の強化を迫られています。今回の事件も、こうした社会情勢を反映したものであり、更なる対策が求められています。
エルメスのケリーバッグ
香港の治安当局は、市民に対して警戒を呼びかけるとともに、情報提供を促しています。一日も早い事件の解決と、盗難品の回収が期待されます。