札幌ススキノ放火事件後も営業続けるガールズバー「ミリオン」:繁華街の光と影

札幌ススキノの賑やかな夜。観光客のカメラのフラッシュが、バニーガール姿の女性たちを捉える。その一方で、11月下旬に発生したガールズバー放火事件の影が、街に重くのしかかっている。本記事では、事件後も営業を続けるガールズバー「ミリオン」の実態と、ススキノの繁華街に潜む光と影に迫る。

放火事件後も変わらぬ「ミリオン」の日常

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事件の舞台となった「ミリオン ススキノ駅前通本店」を含む系列店は、事件後も昼夜問わず営業を続けている。店内では、若い女性たちが男性客と酒を酌み交わし、賑やかな声が響き渡る。階段を上るバニーガール姿の女性の姿は、店の特徴的な光景となっている。系列店で働く女性は、「事件についてはよく知りません。私たちの店は、昼と夜でスタッフも店舗も違うので、被害に遭われた方のことは分かりません」と語る。

事件の背景と「太客」の存在

11月26日に発生した放火事件では、男がガソリンのような液体を店内に撒き散らし、火をつけた。男を含む4人が搬送され、男は意識不明の重体となった。男は、元交際相手の女性を巻き込もうとしたとみられている。この女性は、男から暴力を振るわれていたと警察に相談していたという。北海道事件担当記者によると、近年、ガールズバーなどで働く女性と客のトラブルが事件に発展するケースが増えているという。

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今回の事件の犯人とされる男は、「ミリオン」の常連客で、多額の金を使う「太客」として知られていた。関係者によると、男は作業着姿で来店し、シャンパンを次々と開け、一晩で20万円ほど使うこともあったという。5月には、新宿区でガールズバー経営の女性が元客に刺殺される事件も発生しており、金銭トラブルが背景にあるとみられている。

ススキノの繁華街の未来

ススキノは、観光客や地元の人々で賑わう北海道最大の歓楽街だ。華やかなネオンの裏側には、様々な人間模様が交錯し、時には悲劇を生むこともある。今回の事件は、ススキノの繁華街が抱える闇を改めて浮き彫りにした。安全で健全な街づくりに向けて、関係者による更なる対策が求められている。

まとめ:事件を風化させないために

札幌ススキノ放火事件は、繁華街の光と影を改めて私たちに突きつけた。事件の背景や関係者の証言から、ススキノの現状と課題が見えてくる。事件を風化させないためにも、私たちは継続的にこの問題に関心を持ち続ける必要があるだろう。