韓国ユン大統領、戒厳令時に「議員を引っ張り出せ」と軍司令官に直接指示か

韓国で12月3日夜に発令された非常戒厳令をめぐり、波紋が広がっています。国会に派兵された陸軍特殊戦司令官である郭種根氏が10日、国会の国防委員会で衝撃的な証言を行いました。尹錫悦大統領から直接、「本会議場の扉を壊して議員を引っ張り出せ」との指示を受けたというのです。この出来事は、韓国の民主主義の根幹を揺るがす重大な問題として、国内外から大きな注目を集めています。

戒厳令発令の夜、何が起きたのか?

12月3日夜、非常戒厳令が発令され、軍が国会に派兵されました。郭司令官の証言によると、尹大統領から直接電話で指示を受け、議員を本会議場から排除しようと試みたとのことです。憲法では、国会が戒厳令の解除要求を決議した場合、大統領はそれに従う義務があります。尹大統領は、議員を排除することで本会議での決議を阻止しようと画策したとみられています。

韓国の尹錫悦大統領韓国の尹錫悦大統領

国会での攻防、そして戒厳令解除へ

戒厳令発令後、国会議員たちは本会議場への入場を試みました。しかし、軍によって阻止され、緊迫した状況が続きました。一部の議員はフェンスを乗り越えるなどして議場への侵入を試みる姿も見られました。最終的に190人の国会議員が議場に集まり、4日未明、戒厳令解除要求の決議が可決されました。

憲法学者からの声

この事態を受けて、憲法学者の金教授(仮名)は「大統領による軍への直接指示は、憲法の原則に反する重大な行為だ」と指摘しています。「戒厳令下においても、国会の権限は尊重されなければならない。今回の件は、韓国の民主主義にとって深刻な危機と言えるだろう」と警鐘を鳴らしています。

今後の展開は?

今回の郭司令官の証言は、韓国政界に大きな衝撃を与えています。野党は真相究明を求めており、今後の政局に大きな影響を与えることは必至です。国民の間にも不安が広がっており、事態の推移に注目が集まっています。

韓国政治の専門家である朴氏(仮名)は、「この事件は、韓国の民主主義の試金石となるだろう。今後の調査によって、真相が明らかになることを期待したい」と述べています。今後の展開次第では、韓国社会に大きな変革がもたらされる可能性も考えられます。