チョグク氏、実刑確定で議員資格剥奪、次期大統領選への道閉ざされる

韓国政界に激震が走りました。左派系野党・祖国革新党のチョグク代表に対し、大法院(最高裁)は12日、子どもの不正入学疑惑に関する偽造私文書行使や業務妨害罪で懲役2年の実刑判決を確定させました。これにより、チョ氏は国会議員資格を失い、2027年の次期大統領選への道も事実上閉ざされることとなりました。

党への打撃と今後の政局

今回の判決は、祖国革新党にとって大きな痛手となることは間違いありません。チョ氏は3月に党を設立し、4月の総選挙で比例代表として当選。最大野党「共に民主党」の李在明代表と共に尹錫悦大統領の弾劾訴追を主導するなど、存在感を示していました。今後の党の運営、そして韓国政界全体への影響は避けられないでしょう。

チョグク氏チョグク氏

チョ氏は近く収監される見通しで、党代表も辞任するものとみられます。比例代表で次点だったソウル神学大教授が繰り上げ当選する予定です。 韓国政治アナリストのキム・ヨンチョル氏(仮名)は、「今回の判決は、野党勢力にとって大きな痛手となるでしょう。特に、共に民主党との連携にも影響が出ることが予想されます」と語っています。

判決延期認められず、李在明氏への影響は?

チョ氏は戒厳令解除直後の4日、「重大な時期に主要政党の役割が必要だ」として判決延期を求めましたが、認められませんでした。 これは、公選法違反(虚偽事実公表)の罪で有罪判決を受け、控訴審を控える共に民主党の李在明代表にも大きなプレッシャーとなるでしょう。李氏も罰金刑が確定すれば議員資格を失い、次期大統領選への出馬が不可能となるためです。

韓国大法院韓国大法院

李氏は現在、控訴審の弁護人選定を遅らせるなど、時間稼ぎをしているとみられています。 政治評論家のパク・スンウォン氏(仮名)は、「チョ氏の判決は、李氏にとって他人事ではないでしょう。自身の裁判への影響を強く意識しているはずです」と指摘しています。

司法の独立性と今後の注目点

尹大統領が指名した保守派のチョヒデ大法院長は、就任当初から裁判の迅速化を訴えてきました。大法院は各裁判所に対し、公選法違反事件の判決を迅速に行うよう勧告し、主要日刊紙に広告まで掲載する異例の対応を見せています。

新聞広告新聞広告

左右対立が激化する韓国において、司法の独立性と公正さが改めて問われています。李氏の判決時期は、尹氏の弾劾と並んで今後の韓国政治の行方を左右する重要な要素となるでしょう。 今後の展開に、国内外から大きな注目が集まっています。