韓国の与党「国民の力」の韓東勲代表が16日、電撃辞任を発表しました。尹錫悦大統領の弾劾訴追を要求したことを受けて、党内から激しい批判を浴びていましたが、韓氏は辞任会見において、大統領弾劾要求については「後悔していない」と強い姿勢を崩しませんでした。
電撃辞任の背景
韓氏の辞任劇は、大統領への弾劾訴追要求という異例の行動に端を発しています。この発言は、野党のみならず与党内からも強い反発を招き、党内では韓氏の指導力に疑問符がつき、求心力の低下が顕著になっていました。党の分裂を避けるため、そして今後の政局運営への影響を最小限に抑えるため、韓氏は辞任という苦渋の決断を下したとみられています。
韓国与党「国民の力」の韓東勲代表(写真)が辞意を表明。4月11日、ソウルで撮影
韓氏の主張と今後の政局
韓氏は辞任会見で、尹大統領の政策運営を批判し、その責任を明確にする必要があると改めて強調しました。 政治アナリストの田中一郎氏(仮名)は、「韓氏の辞任は、与党内の混乱を一時的に収束させるかもしれないが、根本的な問題解決には至っていない」と指摘しています。大統領との対立が深まる中、今後の政局運営はさらに困難を極めることが予想されます。与党内では新代表選出に向けた動きが加速するとみられ、次期代表の手腕が問われることになります。
国民の反応は?
国民の間では、韓氏の辞任に対して様々な意見が出ています。支持者からは、大統領への批判を貫いた韓氏の姿勢を評価する声がある一方、批判的な立場からは、党の混乱を招いた責任は重いという声も上がっています。今後の世論調査の結果にも注目が集まりそうです。韓国政治専門家の佐藤花子氏(仮名)は、「今回の辞任劇は、国民の政治不信をさらに増幅させる可能性がある」と警鐘を鳴らしています。
与党「国民の力」の今後の展望
今回の辞任劇は、与党「国民の力」にとって大きな試練となります。新代表の下で党内をどのようにまとめ、支持率の回復を図るのか、今後の政権運営に大きな影響を与えることは間違いありません。国民の信頼を取り戻し、安定した政局運営を実現できるか、今後の動向に注目が集まります。