実父からの性被害を告白、福山里帆さんが訴える「家庭内性暴力の闇」と社会への願い

福山里帆さん(24)が、実父から長年にわたり性被害を受けていたことを公表し、大きな波紋を呼んでいます。jp24h.comでは、福山さんと夫の佳樹さん(44)への単独インタビューを通して、その壮絶な体験と、家庭内性暴力の根深さについて迫ります。

繰り返された性暴力、そして苦悩の日々

富山県黒部市の実家で、中学時代から高校2年生まで、実父である大門広治被告(53)から繰り返し性行為を強要されていたという里帆さん。その衝撃的な告白は、家庭内性暴力の深刻さを改めて私たちに突きつけます。

福山里帆さんと夫の佳樹さん福山里帆さんと夫の佳樹さん

里帆さんは、約2年前、事件現場となった実家で父親と対峙し、その真相を問いただしました。「なぜ私だったのか」。長年抱えてきた疑問をぶつけましたが、その対話は過去のトラウマを呼び覚まし、里帆さんの精神状態は極度に不安定になってしまいました。働くことも困難になり、日常生活にも大きな支障をきたすほどの苦しみを味わったといいます。

誠実な謝罪を期待するも…

里帆さんは、父親から誠実な謝罪があれば告訴はしないと考えていました。しかし、その願いは叶わず、最終的に昨年6月に県警に告訴。父親は今年3月に逮捕、起訴されました。

実名・顔出しで訴える、その真意とは

里帆さんと佳樹さんは、父親の逮捕後、実名と顔を公表して記者会見を行いました。そして、現在もSNSを通じて情報発信を続けています。家庭内性暴力の被害者は、声を上げることさえ難しい状況に置かれていることが多く、その中で、里帆さんの勇気ある行動は大きな意味を持ちます。「家庭内の性被害は見過ごされがち。被害者が声を上げやすく、そしてその声がしっかりと受け止められる社会になってほしい」。里帆さんの切実な願いが込められています。

家庭内性暴力問題に詳しい専門家、A氏(仮名)は、「里帆さんのように、実名で声を上げることは非常に勇気のいること。彼女の行動は、他の被害者たちにも勇気を与え、社会全体の問題意識を高めるきっかけになるだろう」と述べています。

社会全体で向き合うべき課題

里帆さんの父親の初公判は、16日に富山地裁で行われる予定です。この裁判の行方は、今後の家庭内性暴力対策にも大きな影響を与える可能性があります。

福山里帆さん福山里帆さん

里帆さんの告白は、私たちに家庭内性暴力の深刻さを改めて認識させるとともに、被害者支援の重要性を強く訴えかけています。彼女の声に耳を傾け、社会全体でこの問題に真剣に向き合っていく必要があるのではないでしょうか。