「トルコがシリアを奪取」 トランプ氏、アサド政権崩壊で見方示す


【写真で見る】物が散乱したままになっているアサド大統領の邸宅

 トルコのエルドアン政権はアサド政権と対立してきた。反体制派を主導する「ハヤト・タハリール・シャム」(HTS)をテロ組織に指定しているが、一定の関係も築いているとされる。11月下旬に始まったHTSによる大規模攻勢も事実上容認した。

 トランプ氏はアサド政権を「虐殺者」だと非難。その上で「(反体制派の)背後にトルコがいる。彼らは何千年も(シリアを)欲しがっていて、手に入れた」と主張した。またエルドアン大統領との良好な関係を強調し、「彼は非常に強力な軍隊を作り上げた」などと称賛した。

 米軍はシリアに約900人が駐留し、過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討作戦で、クルド人主体の民兵組織「シリア民主軍」(SDF)と連携している。ただエルドアン政権はSDFを含むクルド系を敵視。親トルコの勢力がSDFに攻勢をかけており、バイデン政権はIS掃討作戦への影響を懸念する。トランプ氏は今回の記者会見で、駐留米軍の今後については明言を避けた。【ワシントン松井聡】



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