【ロンドン=板東和正】英国を訪問したポンペオ米国務長官は21日、ジョンソン首相らとの会談後に記者会見し、第5世代(5G)移動通信システムから中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の製品を排除するとした英政府の決定を称賛した。ポンペオ氏はまた、「中国の脅威を理解している(国々の)連合を構築できるよう期待する」と述べ、欧州諸国が結束して厳しい対中姿勢をとるよう呼びかけた。
ポンペオ氏は、ジョンソン氏やラーブ外相との会談で、中国が「香港国家安全維持法」(国安法)を施行した問題について対応策を協議した。次回の先進7カ国首脳会議(G7サミット)で香港問題をどのように取り上げるかを話し合ったという。
記者会見でポンペオ氏は「私たちは(国安法施行で)香港の自由が粉砕されたことを確認した」と発言。中国による香港の統制強化や南シナ海での覇権主義的な行動を批判し、中国が新型コロナウイルスの危機を自国の利益のために利用することは「受け入れられない」と述べた。
華為製品について、欧州連合(EU)欧州委員会は5G通信網に採用するかの判断を加盟国に委ねている。ドイツやフランスなどは、安価な華為製品の採用をやめればコスト高になる事情などから完全排除には踏み切っていない。ポンペオ氏は「全ての国が中国共産党に抵抗することを望んでいる」とし、欧州各国に中国への厳しい対処を促した。
ポンペオ氏は20日に英国に到着し、2日間滞在した。22日には北欧デンマークでフレデリクセン首相らと会談する予定で、中露による北極圏開発などについて協議する見通しだ。