「ちょっと高いと思ったが」2・7億円の奈良K─POP公演に知事 天平祭廃止「認知度」


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イベントは韓国・忠清南道との文化交流の一環として無料コンサートなどを開催される。9000人規模の来客を見込んでおり、16日の県議会本会議で費用約2億5000万円を盛り込んだ令和6年度一般会計補正予算案が可決された。

山下氏は、事業費が高額だとして一部で問題視されている点に関して「忠清南道側の意向を踏まえ、大きなステージを作ったり、照明やレーザー光線、またオープンスペースなので警備も配置したりしなければならない」と述べた。担当者に金額を提示された際は「まあちょっと高いなと思ったが、プロが見積もりを出しているので、そんなものかなと思った」と振り返った。

■「なぜ1日のイベントに2・7億円使うのか」

山下氏は昨年4月の就任以降、県立工科大学の新設計画の中止など公共事業の見直しに力を入れていることで知られる。奈良市の平城宮跡で開かれる「平城京天平祭」も事業廃止の対象と判断され、今年5月で最後となった。天平祭は、平城遷都1300年祭の翌年の平成23年に始まり、奈良時代の衣装で練り歩く「天平行列」が目玉だった。

山下氏はこの祭を廃止した理由について、県が実施した認知度調査を挙げて「17%くらいだった。11年やって県民で知っている人が17%しかいないイベントであれば、それを続けるよりも、趣向の違ったイベントをする方が費用対効果は高い」と述べた。

一方、記者から「コスト削減型の県政を敷いてきた。なぜ1日のイベントに2・7億円使うのか」とコンサートの問題を問われると、「日韓の友好親善、経済効果、奈良県自体のPRの価値がある。今後の日韓関係を担っていく上で、若い世代の交流が重要だ」と強調した。

経済効果の試算については「これから」と述べるにとどめた。出演アーティストは忠清南道側が選定するとして、「現時点で聞いていない」とした。



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