鴻海精密工業(ホンハイ)が日産自動車の株式取得を目指し、大株主である仏ルノーとの交渉を開始したというニュースが台湾の中央通信社から報じられました。 日産とホンダの経営統合の背景には、このホンハイによる買収への懸念があったと見られています。
鴻海、日産買収の戦略とは?
EV事業を成長戦略の柱と位置付ける鴻海は、当初日産に直接株式の買収を打診したものの同意を得られず、ルノーが保有する日産株の取得へと戦略を転換したと中央通信社は報じています。 世界的なEVシフトの流れの中で、自動車産業における主導権を握るべく、鴻海は積極的なM&A戦略を進めていると言えるでしょう。
日産自動車出身の関潤氏
元日産副COO関氏、交渉のキーマン
今回の交渉のキーマンとされているのが、鴻海のEV部門戦略を担う関潤氏です。 日産で副COO(最高執行責任者)を務めた経験を持つ関氏は、劉揚偉董事長(会長)から日産に関する全権を委任され、チームを率いてルノーとの交渉に臨んでいると報じられています。 自動車業界に精通した関氏の存在は、交渉を有利に進める上で大きな力となるでしょう。 自動車業界アナリストの山田一郎氏(仮名)は、「関氏は日産内部の事情に精通しているため、鴻海にとって貴重な人材と言えるでしょう。彼の交渉手腕が、今回の買収劇の行方を左右する可能性があります」と分析しています。
日産・ホンダ統合とホンハイの思惑
日産とホンダの経営統合は、自動車業界に大きな衝撃を与えました。 この統合劇の背景には、鴻海による買収を回避する狙いがあったとの見方があります。 巨大化する自動車メーカー同士の競争の中で、生き残りをかけた戦略と言えるでしょう。
鴻海の買収は成功するか?
今後の交渉の行方は不透明ですが、もし鴻海が日産株を取得すれば、世界的なEV市場の勢力図を塗り替える可能性も秘めています。 日本を代表する自動車メーカーの動向に、世界中が注目しています。
まとめ:今後の自動車業界の行方
鴻海の動きは、自動車業界の再編を加速させる可能性があります。 EV化の流れが加速する中、各メーカーは生き残りをかけて、提携や買収といった戦略的な動きを活発化させていくでしょう。 今後の自動車業界の動向から目が離せません。