【国民の自衛官~横顔】(7)空自航空総隊司令部運用課 緒嶋禎肇1等空曹(51) 「後輩育成」思い新たに


東日本大震災などで人命救助に従事し、青少年健全育成活動にも力を入れている緒嶋禎肇一等空曹=8月7日、入間埼玉県狭山市、航空自衛隊入間基地(斎藤有美撮影)

 幼い頃から、航空自衛官だった父の制服姿が憧れだった。背中を追うように、高校卒業後に入隊。21歳の時に試験を受けて災害時などに人員や物資を運ぶ「空中輸送員」になった。以来、数多くの地震や火災などの現場で、人命救助に従事してきた。

 平成23年の東日本大震災では、主に孤立した被災者の救出や救援物資の空輸などに当たった。派遣先は宮城県石巻市の中学校。地震で地盤が緩み、通常なら着陸をためらうような状態だったという。

 「人命救助のために降りないわけにはいかない」と、これまで培った経験を生かし、安全に着陸。校舎内には100人以上の被災者がおり、重症者から優先して救出、着実に任務を遂行した。

 「自衛官のことを知ってもらい、地域発信していきたい」との思いから、各地で災害派遣の「伝道者」として講演を行うなど、青少年の健全育成活動にも積極的に取り組む。中学校の駅伝部の監督も13年間務め、「1期生が地元で学校の先生になっていたりと、生徒たちの成長がうれしい」とはにかむ。

 8月からは、入間ヘリコプター空輸隊(埼玉県)の空中輸送員として勤務する。自身が定年を迎える55歳まで4年を切り、日本の安全を守る後進の育成に向けた思いは日に日に強まっている。「過去の経験を継承して、人命救助を含めて国民の負託に応えられる後輩たちを育てていきたい」。力強く語った。(斎藤有美、写真も)

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