ぼる塾・田辺智加、卵巣腫瘍「皮様嚢腫」手術を告白:自覚症状なき病の警鐘

人気お笑いカルテット「ぼる塾」のメンバー、田辺智加さんが、自身のYouTubeチャンネルで卵巣腫瘍の一種である「皮様嚢腫(ひようのうしゅ)」を患い、入院・手術を受けた経験を公表しました。自覚症状がほとんどないまま病気が進行していたことから、彼女は定期的な健康診断の重要性を強く訴えています。この記事では、田辺さんの貴重な体験を通して、この病気の特徴や早期発見の重要性について解説します。

卵巣腫瘍「皮様嚢腫」とは:6cmの腫れと予期せぬ診断

田辺智加さんは、動画の中で「実は私、入院と手術をしてきました」と切り出し、自身が「卵巣腫瘍の皮様嚢腫」という病気と診断されたことを明かしました。通常2〜3cmとされる卵巣が、彼女の場合は最大で「6cmまで腫れ上がって」いたといいます。皮様嚢腫とは、卵巣内に髪の毛や歯、脂肪などの組織がたまってできる良性の腫瘍で、その原因は不明とされています。田辺さんは医師に体型との関連性を尋ねたそうですが、「体型とかそういうのは関係ない」と説明されたとのことです。

ぼる塾・田辺智加さんが卵巣腫瘍の「皮様嚢腫」で入院手術した経験を語るぼる塾・田辺智加さんが卵巣腫瘍の「皮様嚢腫」で入院手術した経験を語る

自覚症状なき進行:CT検査が明かした異変

この皮様嚢腫に関して、田辺さんが最も強調したのは「本当に自覚症状がなかった」という点です。彼女は定期的に内科で血液検査を受けており、その際に受けたCTスキャンで卵巣の異常が見つかりました。「産婦人科に行った方がいいかもしれない」という医師の助言が、病気発見のきっかけとなったと語っています。もしCT検査を受けていなければ、病気の進行に気づくのが遅れていた可能性があったことを示唆しています。

放置の危険性:ねじれと激痛のリスク

皮様嚢腫は良性腫瘍であることが多いものの、放置すると危険な状態に陥る可能性があります。田辺さんは医師から「6cmぐらいまで腫れ上がっていると、そのうちねじれたりとか、本当に動けなくなるぐらい痛みが来る」と説明を受けたと述べています。幸いにも、田辺さんの場合は痛みが出る前に発見されたため、「痛みが全くなかったから、痛みが来る前で良かったね」と安堵の表情を見せていました。卵巣がねじれる(卵巣茎捻転)と、激しい痛みとともに緊急手術が必要になるケースもあります。

腹腔鏡手術の詳細:予想を超えた困難

田辺さんが受けたのは「卵巣腫瘍腹腔鏡手術」でした。お腹に約5mmの穴を3箇所、おへそに1箇所、合計4箇所を開けて行われる低侵襲な手術です。当初、手術時間は約2時間と伝えられていたものの、実際には「3時間半〜4時間ぐらい」を要したといいます。これは、腫瘍が卵巣から飛び出し、「腸のところまで到達していた」ため、剥離に時間がかかったことが原因だったと説明されています。

定期検診の重要性:自身の体を守るために

ぼる塾の田辺智加さんの経験は、自覚症状が乏しい病気、特に女性特有の病気における定期検診の重要性を改めて浮き彫りにしています。彼女のように、内科検診のついでに受けたCT検査がきっかけで、深刻化する前に病気が発見されるケースも少なくありません。自身の体を守るためにも、症状の有無にかかわらず、定期的な健康診断や婦人科検診を怠らないことが肝要であると、田辺さんの体験は私たちに警鐘を鳴らしています。


参考資料