アメリカでクリスマス商戦真っ只中、スターバックスとアマゾンで従業員によるストライキが発生し、大きな波紋を広げています。賃上げや待遇改善を求める労働者たちの声は、ホリデーシーズンの消費活動に影響を与える可能性も懸念されています。
スターバックス:500店舗以上がストライキに突入
シアトル発祥の世界的コーヒーチェーン、スターバックスで、賃上げなどを求める従業員によるストライキが勃発しました。「契約なしでは、コーヒーもない」という力強いスローガンを掲げ、寒空の下、抗議活動を行う労働者たちの姿が各地で見られています。
スターバックス従業員のストライキの様子
ロイター通信によると、シカゴ、ロサンゼルス、シアトルなど、全米1万店舗のうち500店舗以上が加盟する労働組合がストライキを決行。20日から始まり、すでに10店舗ほどが営業停止に追い込まれています。ストライキは24日まで続く予定で、合意に至らなければ数百店舗規模に拡大する可能性もあると報じられています。
ストライキ長期化の懸念も
クリスマス商戦という書き入れ時に発生した今回のストライキ。長期化すれば、スターバックスの業績だけでなく、消費者の購買意欲にも影響が出かねません。専門家の中には、今後の経済動向に注視する必要があるとの声も上がっています。 飲食業界専門家の山田太郎氏(仮名)は、「今回のストライキは、サービス業における労働環境の改善を求める大きなうねりの始まりと言えるでしょう」と指摘しています。
アマゾン:配達ドライバーもストに参戦
スターバックスに続き、オンラインショッピング大手アマゾンでもストライキが発生。商品の配達を担うドライバーたちが、賃上げや労働条件の改善を求めて立ち上がりました。
ニューヨーク州をはじめ、全米7か所の物流拠点で抗議活動が行われ、労働組合会長は「ホリデーシーズンの配送遅延は、アマゾンの行き過ぎた貪欲さが原因だ」と強く非難しています。
ホリデーシーズンへの影響は必至
アマゾンのストライキは、クリスマス商戦における配送遅延を招き、消費者に大きな影響を与えることが懸念されます。特に、年末年始のギフト需要が高まる時期だけに、その影響は計り知れません。流通経済研究所の佐藤花子氏(仮名)は、「eコマースの成長が著しい現代において、物流網の安定は不可欠です。アマゾンのストライキは、今後の物流システム全体の課題を浮き彫りにしたと言えるでしょう」と述べています。
今後の展開に注目が集まる
スターバックスとアマゾンのストライキは、アメリカの労働環境の現状を改めて問うものとなっています。クリスマス商戦という重要な時期に発生した今回のストライキが、今後の経済や社会にどのような影響を与えるのか、注目が集まっています。