J-POPシーンを席巻するYOASOBI、ヨルシカ、米津玄師。彼らの共通点は「ボカロP」出身であること。かつてはニッチな存在だったボカロPが、今や日本の音楽シーンを牽引する存在へと変貌を遂げている現状について、その背景や課題を探ります。
ボカロPとは?そしてJ-POPシーンへの影響
ボカロPとは、音声合成ソフト「VOCALOID(ボーカロイド)」を使って楽曲を制作・発表するクリエイターのこと。初音ミクを代表とするバーチャルシンガーに歌わせる楽曲が有名です。近年、このボカロP出身のアーティストたちがJ-POPシーンで大きな成功を収めています。例えばYOASOBIは、デビュー曲『夜に駆ける』が驚異的なスピードで再生回数を伸ばし、代表曲『アイドル』は5.5億回再生を突破する世界的ヒットとなりました。
YOASOBIのAyase(左)とikura(YOASOBIの公式Xより)
YOASOBI紅白落選の噂:Ayaseのタトゥーが影響か?
NHK紅白歌合戦に過去3回出場経験のあるYOASOBIですが、2024年は出場者リストに名を連ねませんでした。その理由として、コンポーザーAyaseのタトゥーが問題視されているという噂が浮上しています。Ayaseは腕や肩、首などに多くのタトゥーを施しており、NHK内部で懸念の声が上がっているとの憶測が広まりました。
韓国の人気音楽番組に出演した際、Ayaseの腕にモザイク処理が施されていたことも、この憶測に拍車をかけています。タトゥーが紅白落選の直接的な原因かは定かではありませんが、YOASOBIのイメージに影響を与えた可能性は否定できません。
【写真】YOASOBI・Ayaseの眉なし金髪姿が衝撃的
ボカロ文化の変遷:オタク文化からメインストリームへ
Spotifyの2024年国内ランキングでは、YOASOBI(4位)、ヨルシカ(5位)、米津玄師(6位)と、ボカロP出身アーティストが上位にランクイン。かつては「オタク文化」と見なされていたボカロ音楽が、今や幅広い層に受け入れられています。
2010年代以前のボカロ曲は、音域が広く、テンポが速く、複雑なリズム構成など、人間には歌いにくい楽曲が多かったのも事実です。当時のボカロPは、ボーカロイドを駆使した楽曲制作自体を楽しむことに重きを置いており、必ずしも大衆性を意識していませんでした。
しかし、『千本桜』のヒットを機にボカロ音楽は広く認知され始め、現在ではJ-POPシーンの中核を担うまでに成長しました。音楽制作技術の向上、インターネットを通じた情報拡散、そして才能溢れるアーティストの出現など、様々な要因が絡み合い、ボカロ文化は大きな変革を遂げたと言えるでしょう。
まとめ:進化し続けるボカロとJ-POPの未来
ボカロP出身アーティストの活躍は、J-POPシーンに新たな風を吹き込んでいます。かつてニッチな存在だった彼らが、今や音楽シーンを牽引する存在へと成長した背景には、技術の進化、文化の変化、そしてアーティストたちのたゆまぬ努力がありました。今後のJ-POPシーンにおいて、彼らの活躍から目が離せません。