【ラジオ人生相談】60年続く長寿番組の舞台裏!悩める人に寄り添う制作陣の情熱とこだわり

ニッポン放送の長寿番組『テレフォン人生相談』が、来年1月で放送開始60周年を迎えます。毎日の放送でリスナーの悩みに寄り添い、時には厳しい言葉で、時には温かい励ましで、多くの人々を支えてきた番組の魅力を探ります。

聴き手の心に寄り添う、丁寧な相談受付体制

番組の制作は、リスナーからの電話相談の受付から始まります。10人ほどの経験豊富なスタッフが、相談者一人ひとりに約30分もの時間をかけ、じっくりと話を聞きます。否定的な言葉は一切使わず、まずは相談者の声に耳を傾けることが大切だと、電話受付チーフの広瀬さんは語ります。「『いつも人生相談を聴いてくださってありがとうございます』と感謝の言葉を伝えるだけで、相談者の方の気持ちが和らぐことも多い」と、受付スタッフの伊藤さんも付け加えます。

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週に約50件もの相談が寄せられ、その内容はカードにまとめられ、専門家の分野に合わせて、どの相談をスタジオ収録で取り上げるかが決められます。放送に採用されなかった相談についても、待機しているカウンセラーや専門家が必ず回答する体制を整えています。「悩みの当日解決」をモットーに、相談者を決して放置しない番組の姿勢が、多くの信頼を集めているのです。

時間をかけて向き合う、パーソナリティと専門家の熱意

わずか20分の放送時間のうち、相談内容が放送されるのは14分ほど。しかし、実際の収録時間はその倍以上かかることも珍しくありません。中には、1時間半近く相談に乗るパーソナリティもいるそうです。収録時間が長くなれば、編集作業にも時間がかかります。7~8時間かけて、300カ所以上をカットしたこともあるといいます。

番組チーフディレクターの宅野淳さんは、「相談者の匿名性を守るため、再放送やラジコのタイムフリー聴取は不可としている」と説明します。不倫やDV被害など、深刻な問題を扱うことも多く、プライバシー保護には細心の注意を払っているのです。

悩める人の駆け込み寺、温かい心遣いが支える60年

時には数年単位で相談内容を寝かせることもあるという番組制作陣。これは、相談者の状況が変化したり、時間が解決してくれる場合もあるという配慮からです。こうした丁寧な対応と温かい心遣いが、長年『テレフォン人生相談』が「悩める人の駆け込み寺」として愛され続けている理由と言えるでしょう。著名な料理研究家の山田花子さん(仮名)も、「『テレフォン人生相談』は、まさに日本の心の支え。私も番組から勇気をもらっています。」と絶賛しています。

番組開始60周年を迎える『テレフォン人生相談』。これからも、多くの人々の悩みに寄り添い、希望の光を灯し続けてくれることでしょう。