安倍晋三首相が27日午前(日本時間同午後)、ベルギーの首都ブリュッセルで開かれた、欧州とアジアの関係強化を目指す「欧州連結性フォーラム」で行った基調講演の全文は次の通り。
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グッド・モーニング。皆さまおはようございます。今日この場に立てることを大変うれしく思っております。
先ほどご紹介いただきましたように、私はニューヨークの国連総会に出席をし、昨夜遅く、ブリュッセルに参りました。
私はもうブリュッセルに何回も、日本の総理大臣としてお邪魔させていただいておりますが、おそらく、日本の総理大臣としてブリュッセルを訪問した回数としては、最高の数になっているんではないかと思います。
みなさまこんにちは。
ユンケル委員長にこの会議への参加を誘われたとき、私は、断る理由を一つも見つけられませんでした。
お受けするワケなら、三つ、すぐに思い浮かびました。
第一点。ほかでもないユンケル委員長のお誘いだったということであります。
委員長とは、大きな仕事を成し遂げました。
委員長と、ドナルド・トゥスク議長、そして私は、EUと日本を代表し、時代を画す文書に調印をいたしました。2018年7月17日のことでありました。
実はそのころ、私はブリュッセルにいる予定でした。
時あたかも、大水害が西日本を襲います。
「だったら晋三、ぼくらが行くよ」と2人は言い、東京へ来てくれました。
これは、ジャン=クロード…、感激でありました。
3人が署名した文書の一つは、新時代にふさわしい実質を備えたEPA、経済連携協定。
もう一つが、SPA、戦略的パートナーシップ協定でした。
歴史的文書の、調印です。それを延期などしたくないと、2人は東京に来てくれたのでした。