韓国で慰安婦問題の真実を追求する市民団体「慰安婦法廃止国民行動」の金柄憲代表が、来年度から韓国の高校で使用される歴史教科書の慰安婦記述について、事実と異なる内容が含まれていると指摘する声明を発表しました。本記事では、声明の内容を中心に、慰安婦問題における歴史的事実の解明と、教科書記述の是正を求める金氏の主張を詳しく解説します。
金柄憲氏とは？韓国保守派の論客が歴史教科書に異議
金柄憲氏は、歴史研究者であり、韓国における日本統治時代の歴史認識に疑問を呈する保守派の論客として知られています。ベストセラー『反日種族主義』の共著者である李宇衍氏らと共に、慰安婦像の撤去を求めるデモ活動など積極的に展開しています。2022年6月にはドイツ・ベルリンの慰安婦像撤去を訴える活動も行いました。
alt
韓国の歴史教科書の慰安婦記述：強制連行と人権蹂躙を強調
問題となっている歴史教科書の記述では、「日本軍が侵略戦争遂行のため慰安所を設置し、女性を強制連行して日本軍慰安婦とした」「連行された女性はあらゆる侮辱と暴力を経験した。日本軍は戦後、人権蹂躙の事実を隠蔽するため被害女性を殺害した」などと記されています。
金柄憲氏の反論：合法的な性売買に従事した女性との主張
金氏はこれらの記述に対し、「全て歴史的事実ではない」と断言しています。多くの慰安所は軍施設外に設置されており、慰安婦は「抱え主」（業者）の募集に応じ、契約に基づき合法的に働いていたと説明しています。
慰安婦証言と判決文：金氏の主張を裏付ける証拠
金氏は、元慰安婦支援団体「正義連」の証言集や慰安婦訴訟の判決文を根拠に、慰安婦の募集・斡旋は「抱え主」が行っており、日本軍による強制連行はなかったと主張しています。「慰安婦は当時合法的な職業であり、慰安所規定には軍人の階級別・遊興時間別の料金が定められていた。軍人は規定に従い料金を支払った顧客に過ぎない」と解説しています。
日本軍による慰安婦殺害の真相：証拠の提示を要求
さらに、日本軍による慰安婦殺害についても、金氏は「日本軍に殺害された慰安婦がいたというなら、誰なのか具体的に明らかにせよ」と証拠の提示を求めています。日本軍による不当行為があった場合は軍人も処罰されており、事実無根の主張は許されないとの立場です。
歴史教育の在り方：正確な事実伝達と冷静な議論の必要性
今回の金氏の声明は、慰安婦問題における歴史的事実の解明と、教育現場における正確な情報伝達の重要性を改めて問いかけるものです。 今後、韓国の歴史教科書記述がどのように見直されるのか、注目が集まります。
慰安婦問題の今後の展望：更なる調査と議論の深化を期待
慰安婦問題については、未だに様々な見解が存在し、議論が続いています。今後、更なる調査と議論を通じて、歴史的事実の解明と、より公正な歴史認識の構築が進むことが期待されます。
