大和証券グループ、5%以上の賃上げ目指す!人材確保へ攻めの姿勢

大和証券グループ本社が、来年度の賃上げで攻めの姿勢を見せています。ロイターのインタビューに応じた荻野明彦社長は、定期昇給とベースアップを合わせて5%以上(加重平均)の賃上げを目指す方針を明らかにしました。深刻化する人手不足の中、優秀な人材の確保を最優先事項として掲げ、採用力強化に力を入れる考えです。

人材獲得競争を勝ち抜くための戦略

人材獲得競争が激化する中、大和証券グループは、物価上昇率を超える賃上げを不可欠と捉えています。22年度、23年度、24年度とそれぞれ3.5%、4%、7%程度の賃上げを実施しており、25年度も5%以上を目指すことで、4年連続の賃上げとなります。この4年間で賃金水準は2割程度上昇することになります。

大和証券グループ本社社長の荻野明彦氏大和証券グループ本社社長の荻野明彦氏

初任給も30万円に引き上げ検討

総合職の初任給についても、現在の29万円から30万円への引き上げを検討しています。実現すれば4年連続の引き上げとなり、退職金前払い給を含むSMBC日興証券を除く大手証券の中で最高水準となります。これらの賃上げは、労使交渉を経て最終決定されます。

中途採用にも注力、優秀な人材を幅広く獲得

大和証券グループは、新卒採用だけでなく中途採用にも力を入れており、賃金水準の引き上げを検討しています。以前は新卒中心の採用でしたが、2年前から中途採用を強化し、22年度は147人、23年度は161人を採用しました。24年度はすでに216人が採用されており、通年では250人程度となる見通しです。

2025年春闘の行方に注目

大和証券グループの賃上げ方針は、2025年春闘全体の動向にも影響を与える可能性があります。連合は、2025年春闘でベアと定期昇給を合わせて5%以上の賃上げを目指す方針を掲げており、大和証券グループの動きは他の企業の判断にも影響を与えることが予想されます。日銀による追加利上げの先行きを見通す上でも、2025年春闘の行方は重要な指標となるでしょう。

まとめ:大和証券グループの積極的な人材投資

大和証券グループは、人材こそが最大の資産という考えのもと、積極的な賃上げを継続することで、優秀な人材の確保と育成に力を入れています。この戦略が、今後の成長と競争力強化にどのように貢献していくのか、注目が集まります。