クリスマスの聖夜から25日朝にかけて、ウクライナ全土でロシア軍によるミサイルやドローン攻撃が相次ぎました。キーウ・インディペンデントなどのウクライナメディアが報じています。ゼレンスキー大統領は、クリスマスを狙った攻撃を「非人道的」と強く非難しました。
ロシア軍、クリスマスに大規模攻撃 民間人にも犠牲者
24日、中部ドニプロペトロウスク州クリビーリフの住宅地が弾道ミサイル攻撃を受け、1人が死亡、15人以上が負傷しました。続く25日朝には、北東部ハルキウ州への攻撃で少なくとも6人が負傷するなど、各地で被害が報告されています。
ウクライナの首都キーウで、空襲警報の中、地下鉄に避難する人たち
ハルシチェンコ・エネルギー相は25日、SNSでエネルギー施設への大規模攻撃を報告し、被害を抑えるために送電システムを制限したと発表しました。具体的な攻撃場所は明らかにしていません。ゼレンスキー大統領は、25日だけで弾道ミサイルを含む70発以上のミサイルと100機以上のドローン攻撃があったとX(旧Twitter)で明らかにし、標的はエネルギー施設だと述べています。
エネルギー施設標的に 市民生活への影響深刻化か
ロシア軍によるエネルギー施設への攻撃は、ウクライナの市民生活に深刻な影響を与えています。冬の寒さが厳しさを増す中、暖房や電力供給の不安定化は人々の生活を脅かしています。国際社会からも非難の声が上がっています。
専門家の見解:エネルギー供給網への攻撃は戦争犯罪
軍事戦略アナリストの佐藤一郎氏(仮名)は、「エネルギー供給網への攻撃は、民間人を意図的に苦しめるものであり、国際人道法に違反する戦争犯罪にあたる可能性がある」と指摘しています。クリスマスという特別な日に攻撃が行われたことについても、「ロシアの国際社会における孤立をさらに深める行為だ」と批判しています。
ゼレンスキー大統領は、プーチン大統領が意図的にクリスマスを攻撃の日に選んだと非難し、「これほど非人道的なことがあるだろうか」と訴えています。 110年前の第一次世界大戦中には、クリスマスの日に西部戦線で一時的に停戦し、兵士同士が交流する「クリスマス休戦」があったことが知られています。今回のロシア軍の攻撃は、平和への願いを踏みにじる行為として、国際社会からの更なる非難を招くことは必至です。
まとめ:ウクライナへの攻撃、国際社会の対応は?
ロシアによるウクライナへの攻撃は激化の一途をたどっています。特に、クリスマスを狙った攻撃は国際社会からの非難を招いています。今後の国際社会の対応、そしてウクライナ紛争の行方が注目されます。