玉城沖縄知事が就任1年 辺野古工事遅延に腐心


沖縄県議会で答弁する玉城デニー知事=2日

 沖縄県の玉城デニー知事は4日に就任1年を迎えた。玉城氏はあの手この手で米軍普天間飛行場(宜野湾市)の名護市辺野古移設の阻止を図ってきたが、工事は着々と進んでいる。移設阻止に向けた決定打は見つからず、望みは安倍晋三首相の退陣後となりつつある。

 玉城氏は9月12日、那覇市内でのセミナーで「実は昨年9月30日になんと、県知事になってしまいまして…」と述べ、笑いを誘った。急逝した翁長雄志(おなが・たけし)前知事が残したとされる後継指名で当選した玉城氏は、十分な準備期間もなく知事に就任したのが実情で、辺野古移設問題でも翁長氏の姿勢を踏襲している。

 国との法廷闘争を続けた翁長氏と同様に、玉城氏も3回にわたり政府を相手取って提訴した。当初は「司法ではなく対話によって解決を」と繰り返していたが、最近では「司法ではなく」の部分を省略するようになった。

 それでも県は辺野古をめぐる裁判で勝訴したことがない。現在審理中の裁判2件に関しても、知事を支持する県議ですら「勝てる見込みがあるとは思っていない」と漏らす。

 こうした中で、県が移設阻止に向けた重要な柱と位置づけるのが、埋め立て区域で見つかった軟弱地盤だ。地盤改良のためには知事の設計変更承認が必要で、玉城氏は認めない方針だ。埋め立て区域のサンゴ移植許可に関しても、判断を下さず放置する戦術をとっている。

続きを読む



Source link