カラオケは日本の国民的娯楽と言えるでしょう。忘年会や新年会はもちろん、友人との集まりや一人カラオケなど、様々なシーンで楽しまれています。マイクを握り、好きな曲を熱唱する至福の時間は、まさにストレス解消!しかし、歌に夢中になっている最中にふと目に入る背景映像…どこか懐かしく、見覚えのない俳優たちが演じる不思議な世界。あの映像は一体誰が、どのように制作しているのでしょうか?今回は、カラオケ「JOYSOUND」を運営する株式会社エクシング様に、その秘密を伺ってきました。
歌いやすさを追求した映像制作の裏側
エクシング制作部部長、金子暢大氏によると、カラオケ映像制作のキーワードは「歌いやすさ」。実は、歌詞テロップにはオリジナルの「ユニバーサル・デザイン・フォント」を採用し、視認性を高めるための色合いにまでこだわっているそうです。
「カラオケの主役はお客様。気持ちよく歌っていただくことが最優先です。そのため、背景映像は歌の邪魔にならないよう、控えめな演出を心がけています。」と金子氏。
映像をよく見ると、電車や車が動いていても、画面全体が常に動いているわけではありません。これは、左から右へ流れる歌詞テロップとの相性を考慮した結果とのこと。テロップと逆方向に被写体が動いたり、スピードが合わなかったりすると歌いにくいため、細心の注意を払っているそうです。
カラオケの背景映像
全国各地でのロケと、2~3ヶ月に及ぶ制作期間
映像制作は、数チームの撮影班によって行われています。企画から撮影、配信まで、1本の映像につき約2~3ヶ月かかるそうです。
撮影は主に東京で行われますが、演歌など地方を舞台にした曲の場合は、現地の映像が不可欠。そのため、全国各地へのロケも行っているとのこと。特に地域のお祭りは、撮影許可の取得が非常に難しいという苦労もあるようです。
歌詞テロップへのこだわり
歌いやすさを追求するエクシングのこだわりは、背景映像だけにとどまりません。歌詞テロップにも、歌いやすさへの工夫が凝らされています。例えば、歌詞のフォントはオリジナルの「ユニバーサルデザインフォント」を採用。これは、視認性を高めるために開発されたフォントで、あらゆる人が歌詞をスムーズに追えるように工夫されています。また、テロップの色合いにもこだわり、背景映像とのバランスを調整することで、歌いやすさを最大限に高めているとのことです。
カラオケ映像制作の未来
進化を続けるカラオケ業界。今後、VR技術やAI技術を駆使した、より臨場感あふれる映像体験が提供されるかもしれません。金子氏は、「お客様に最高のカラオケ体験を提供できるよう、常に新しい表現方法に挑戦していきたい」と語ります。今後のカラオケ映像の進化に、ますます期待が高まります。
まとめ:カラオケをより楽しむために
カラオケ映像は、歌い手の邪魔にならないよう、緻密に計算された上で制作されていることがわかりました。次回カラオケに行く際は、背景映像にも注目してみると、新たな発見があるかもしれません。ぜひ、この記事を参考に、カラオケをもっと楽しんでみてください!