韓国南西部の務安国際空港で2024年12月29日午前に発生した旅客機胴体着陸、炎上事故。衝撃的な映像が世界中に衝撃を与えました。jp24h.comでは、この事故の真相に迫るべく、様々な角度から分析を行います。
着陸装置の故障、バードストライク…事故原因の可能性を探る
今回の事故では、旅客機が着陸装置を出せないまま胴体着陸を試み、高速で滑走路に衝突、炎上しました。衝突直前の速度は時速200キロにも達していたと推測されます。一体なぜ、着陸装置は作動しなかったのでしょうか?
事故発生前にはバードストライクの可能性も報じられていますが、たとえ大型の鳥との衝突であったとしても、それが直接の原因となって着陸装置が完全に作動しなくなることは考えにくいと、航空専門家は指摘しています。航空機は、ある程度のバードストライクを想定して設計されているからです。
韓国務安国際空港で炎上する旅客機
より可能性が高いのは、何らかの機械的なトラブルです。元日航機長で航空評論家の小林宏之氏は、「動画を見る限り、前輪も後輪も出ていない。これは深刻なシステムエラーを示唆している」と述べています。
片方の着陸装置のみが出ている場合、機長の判断で全ての装置を格納し胴体着陸を選択するケースもあるといいます。しかし、今回の事故では両輪とも出ていなかったことから、機長には胴体着陸以外の選択肢は残されていなかった可能性が高いでしょう。
燃料投棄は行われたのか?機長の判断に焦点
胴体着陸を行う場合、燃料タンクの爆発を防ぐため、上空で旋回し燃料を可能な限り消費するのがセオリーです。2007年の高知空港での全日空機胴体着陸事故では、機長は長時間にわたり上空を旋回、燃料を投棄し、被害を最小限に抑えました。
では、今回の務安国際空港での事故では、機長はどのような判断を下したのでしょうか? 燃料投棄の有無、緊急事態への対応手順など、今後の調査で明らかになることが期待されます。
徹底的な調査で再発防止を
航空事故は一瞬の判断ミスや予期せぬトラブルが重なって発生します。今回の事故の全容解明は、今後の航空安全にとって不可欠です。関係当局による徹底的な調査と情報公開、そして得られた教訓を活かした再発防止策の構築が求められます。
航空安全コンサルタントの田中一郎氏(仮名)は、「今回の事故は、航空業界全体にとって大きな警鐘となるはずです。機体のメンテナンス体制、パイロットの訓練プログラム、そして緊急事態発生時の対応マニュアルなど、あらゆる側面から見 revisión し、安全性向上に努める必要がある」と指摘しています。