北朝鮮への修学旅行。それは、朝鮮学校に通う生徒にとって特別な、そして時に衝撃的な体験となるようです。吉本興業所属のお芸人、パク・ユソン氏もまた、朝鮮学校時代に北朝鮮への修学旅行を経験しました。今回は、彼の著書『面白くてヤバすぎる! 朝鮮学校』(ビジネス社)を基に、その驚きの体験を紐解いていきます。まるで異世界のような北朝鮮での日々、想像を絶するエピソードの数々にきっと驚くことでしょう。
想像を絶する北朝鮮での生活
パク・ユソン氏は小中高12年間を朝鮮学校で過ごし、高校3年生の修学旅行で北朝鮮を訪れました。2週間という長期滞在は、まるで短期留学のよう。しかし、そこでの生活は、日本の常識からはかけ離れたものでした。20時以降はお湯が出なくなり、錆びた水しか使えない。停電も日常茶飯事。想像を絶する環境に、当時のパク氏はどのような思いを抱いていたのでしょうか。
北朝鮮の風景
エンドレス北朝鮮賛歌…バス車内の異様なルール
修学旅行中は、バスでの長距離移動がほとんどでした。移動中も「絶対に守らないといけないルール」が存在したというのです。それは、寝ることは禁止、常に北朝鮮の歌を歌い続けなければならないというもの。曲は金一族を称える歌か、社会主義の素晴らしさを歌う歌、この2パターンのみ。100曲ほどの歌が載った歌集から歌い、指名されるとマイクで独唱。まるでエンドレスカラオケのような状況に、パク氏は次第に自我が崩壊しそうになったといいます。
日本の旅行会社のツアーとは全く異なる、独特の雰囲気。一体どのような意図でこのようなルールが設けられていたのでしょうか。北朝鮮の文化、思想を垣間見ることができる貴重な体験談と言えるでしょう。
J-POPで精神を保つ!?パク氏の奇策
金一族賛歌と社会主義賛歌のエンドレス地獄の中、パク氏は独自の対処法を編み出しました。それは、頭の中でJ-POPを流すこと。まるで音姫のように北朝鮮の歌をかき消し、自我を保つための秘策だったのです。過酷な状況下でもユーモアを忘れないパク氏の精神力には驚かされます。
パク・ユソン氏
この体験は、パク氏の人生観に大きな影響を与えたことでしょう。当時の北朝鮮の状況を伝える貴重な証言として、また、異文化理解の重要性を示すエピソードとして、多くの人に知ってもらいたい内容です。
例えば、異文化コミュニケーションの専門家である山田先生(仮名)は、「このような体験は、文化の違いを肌で感じる貴重な機会であり、相互理解を深める第一歩となる」と述べています。
パク氏の北朝鮮修学旅行体験記は、私たちに多くの問いを投げかけます。そして、異文化理解の重要性を改めて認識させてくれます。