「イモトのWiFi」や「にしたんクリニック」で知られるエクスコムグローバルの西村誠司社長が、動画共有プラットフォームTikTokを更新し、ラーメン二郎府中店が公式X(旧Twitter)で「食事は20分以内」と投稿して巻き起こった騒動に対する自身の見解を示した。この投稿は多くのコメントを集め、利用客に食事時間の制限を要求したことが議論を呼んでいた。
ラーメン二郎府中店の投稿と騒動の経緯
騒動の発端は7月4日、ラーメン二郎府中店がXで「最近、極端にゆっくり食べている方が増えまして、ロット乱れたりお店としても困っています。お食事は『最大』で20分以内にお願いします。店主 SNS担当者」と投稿したことだった。食券機に貼られた「御食事は20分以内で、御願い申し上げます」という張り紙の写真も共に公開された。この店舗からの要求に対して、インターネット上では様々な意見が寄せられ、「上から目線だ」「それなら行かない」といった批判的な声も多く上がった。ラーメン二郎には熱心なファンが多いため、この突然のルール提示は大きな反響を呼んだ。
西村誠司氏の率直な意見
西村社長は、ラーメン二郎ファンが多い中で飛び出した批判に対し、「これを言うと結構、反感買うかもしれないんですけれども、文句があるなら行かなきゃいいっていう話なんで」と切り出した。彼は自身の立場として「僕は20分以内に極力食べてくださいっていうことに関しては、はっきり言いますけど、全然違和感ないです」と述べ、店舗側の要求に理解を示した。そして、「何回も言いますけど、嫌だったら行かなきゃいいっていう話じゃないですか」と再度強調した。ただし、このような強い発言は「売れてるタレントだったりとかファンが多いお店じゃなきゃいけない」とも付け加えた。批判する人の気持ちも理解できるとしつつも、西村社長が言いたいこととして挙げたのは、自身が好きな言葉だという「勝てば官軍」だった。
ラーメン二郎府中店の食事時間制限騒動について語る西村誠司氏
彼は商売の原理に触れ、「モテる人、モテない人、結局いいか悪いか、商売もそうなんですよ。よければお客さん来ます。嫌だったら来なきゃいい」と説明した。そして、ラーメン二郎が「儲かってるっていうことは『いいから』『付加価値が高いから』行くから」こそ、このようなルールを設定できるのだという見解を示した。店舗側の態度が「何か上から目線で嫌だなとか」と感じる人の気持ちは理解できるが、それは「言えるだけのものがある」店の強さの表れだと分析した。
府中店からの謝罪と対応
この騒動を受け、ラーメン二郎府中店の公式Xは7日に謝罪文を掲載した。「ラーメン二郎府中店 SNS担当者です。今回のお騒がせした件についてお詫び報告させて頂きます。大変申し訳ありませんでした」と述べ、一連の投稿と対応について謝罪した。謝罪文では、張り紙やSNSでの厳しい言葉遣いが「ラーメン二郎は怖い店だ、高圧的な店だと誤解させる結果となり、お客様、二郎関係者、多方面にご迷惑と不快感をもたせてしまい、大変申し訳ありませんでした。深く反省しております」と記されていた。再発防止策として、「まず店頭の20分制限の張り紙は無くしました。そしてそれに関わる投稿も削除しました」と報告。さらに、「今後はSNSへの投稿は府中店店主が発することにします」とし、SNS運用体制の見直しも明らかにした。最後に、「改めてですが、今回の発言、大変に失礼しました」と重ねて謝罪の意を伝えた。
ラーメン二郎府中店による食事時間制限の提示とその後の謝罪、そして西村誠司氏による「勝てば官軍」という独自の視点からの解説は、SNS上での店舗のコミュニケーションや顧客サービス、そして人気店のあり方について改めて考えさせる出来事となった。