親の介護は、予期せぬタイミングで突然始まることが多いものです。ある日突然、親が自分でトイレに行けなくなったら…想像するだけで不安になりますよね。この記事では、漫画家・月野まるさんの実体験を元に、突然の介護、特に「おむつ交換」の戸惑い、そしてその解決策を探っていきます。介護のプロからのアドバイスも交え、これから介護を始める方、既に介護をしている方にとって役立つ情報をお届けします。
トイレに行けなくなった親…突然の介護の始まり
月野まるさんは、一人暮らしのお母様(83歳)の腰痛が悪化し、トイレに行けなくなったという連絡を受けました。駆けつけた月野さんは、慣れないながらも抱えてトイレへ連れて行きますが、次第に体力も精神も限界に…
一人暮らしの母親の介護の様子
地域包括支援センターに相談した結果、おむつの使用を勧められました。こうして、月野さんの突然の介護が始まったのです。
大人のおむつ交換…初めての経験と戸惑い
初めての大人のおむつ交換。戸惑う月野さんの姿は、多くの介護者の共感を呼ぶことでしょう。「どうやって替えるの?」「親は受け入れてくれるの?」…様々な不安が頭をよぎります。
トイレに行けなくなった親におむつを履かせたものの、その交換に四苦八苦!
介護のプロからのアドバイス
月野さんの体験談を聞いた介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子さんは、以下のようなアドバイスを送っています。
「親のおむつ交換は、精神的に難しいと感じる方も少なくありません。お子さんにおむつを替えてもらいたくないという親御さんもいらっしゃいます。そんな時は、無理せずプロの手を借りましょう。介護保険サービスを利用することが可能です。」
太田さんによると、頻度が少ない場合は居宅サービスでホームヘルパーに、頻度が高い場合は施設介護を検討するのも良いとのこと。
介護保険の活用…知っておきたいポイント
月野さんの場合、要介護認定の申請中でしたが、結果が出る前に症状が悪化。認定結果を待たずにサービスを利用できる「暫定サービス」の存在を知らず、利用を諦めてしまったそうです。
太田さんは、「緊急を要する場合は、認定結果が出る前でも暫定的にサービスを利用できるケースがあります。地域包括支援センターに相談してみるのも一つの方法です」と補足しています。
要介護認定…変化する状況への対応
月野さんのお母様は、認定調査時にはまだ歩けていたため、「要支援1か2、もしくは非該当の可能性もある」と言われていました。しかし、状況は刻一刻と変化するものです。
介護が必要になったと感じたら、躊躇せず地域包括支援センターに相談し、状況を伝えることが大切です。
介護は一人では抱え込まないで
突然の介護は、誰にとっても大きな負担となるものです。おむつ交換をはじめ、様々な戸惑いや困難に直面することでしょう。
しかし、一人で抱え込まず、周りの助けを借りることは決して恥ずかしいことではありません。地域包括支援センターや介護のプロに相談し、適切なサポートを受けることで、介護の負担を軽減し、より良い介護を実現できるはずです。