尹大統領、弾劾訴追に反発「国を守るために戦う」 支持者集会にメッセージ

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は2023年12月1日夜、ソウルの大統領公邸前に集まった支持者に向けて、「皆さんと共にこの国を守るために最後まで戦う」という力強いメッセージを送りました。このメッセージはA4用紙1枚に記され、関係者を通じて弾劾訴追反対集会の司会者に手渡されたと、複数の韓国メディアが報じています。

国を守る決意表明

尹大統領はこのメッセージの中で、「国内外の主権侵奪勢力と反国家勢力のうごめきで、大韓民国が危険にさらされている」と強い危機感を表明。大統領自身を標的とした弾劾訴追に対して真正面から反論し、国を守るために戦う決意を明確にしました。国民の不安が高まる中、支持者への呼びかけを通じて結束を図る狙いがあるとみられています。

尹大統領の支持者集会の様子尹大統領の支持者集会の様子

野党からの批判

一方、左派系最大野党「共に民主党」の趙承来(チョ・スンレ)首席報道官は、尹大統領のメッセージについて「非常に不適切であり、支持者に極端な衝突をあおっている」と厳しく批判。政治的な対立が激化する中、大統領の発言が更なる波紋を広げる可能性も指摘されています。

弾劾訴追の背景

尹大統領に対する弾劾訴追案は、2023年12月14日に国会で可決されました。検察出身の尹大統領は、就任以来、検察改革や外交政策などを推進してきましたが、野党からは批判の声が上がっていました。今回の弾劾訴追は、こうした政治的な対立を背景に可決されたものとみられています。韓国政治の専門家である金教授(仮名)は、「今回の弾劾訴追は、韓国政治の不安定さを象徴する出来事だ」と分析しています。

尹大統領尹大統領

今後の展開

尹大統領のメッセージは、支持者からの強い支持を集める一方で、野党や一部の国民からは反発を招く可能性があります。今後の政治状況、そして弾劾訴追の行方が注目されます。

韓国の政局は予断を許さない状況が続いており、国民生活への影響も懸念されています。今後の動向を注視していく必要があります。