元小学校教諭・田中耕一郎容疑者(75)逮捕:不同意わいせつと過去の罪

歪んだ性的嗜好は自覚症状に乏しい病気のようなものであり、その発見や矯正は極めて困難です。年齢を重ねても、この傾向が変わることはありません。先日、警視庁により不同意わいせつ容疑で逮捕された元小学校教諭の田中耕一郎容疑者(75)も、まさにその事例に該当します。社会部デスクによると、田中容疑者は東京都八王子市の団地に一人で暮らし、都内の学習塾で講師のアルバイトをしていました。

事件の経緯:12歳男児へのわいせつ行為

事件は2025年9月下旬に発生しました。田中容疑者はあきる野市を流れる秋川の河川敷で友人と遊んでいた12歳の男児に声をかけ、バーベキューの約束をして連絡先を交換。その後、10月上旬に男児に対しわいせつ行為に及んだとされています。事件当日、容疑者は被害男児を含む複数の男児と河川敷付近で落ち合い、車に乗せて買い物をしてからバーベキューを実施しました。その際、川遊びの後で下半身にタオルを巻いていた男児に対し、「包帯でふんどしをしてみるか」と持ちかけ、包帯を巻く際に下腹部を触った疑いが持たれています。

田中容疑者が長く住んだ国立駅そばのマンション田中容疑者が長く住んだ国立駅そばのマンション

発覚のきっかけと捜査

この事件が発覚したのは10月下旬のことでした。男児が「河川敷で知り合ったおじさん」とスマートフォンで話しているのを母親が不審に感じ、警察に相談したのがきっかけです。男児は母親に対し、「水遊びは楽しかったけれど、おじさんがいきなり触ってきて気持ち悪かった」と話したといいます。田中容疑者にとっては、思いもよらぬ「密告」だったことでしょう。警視庁幹部によると、田中容疑者は「故意ではない」と容疑を否認していますが、一方で「小学校高学年から中学2年生くらいの男の子を見ると心がわくわくする」といった供述もしており、捜査当局は「心証はクロ」と見ています。

過去の判決と悪質な手口

不同意わいせつは6カ月以上10年以下の拘禁刑が科される重罪であり、田中容疑者がその事実を知らなかったとは考えにくい状況です。なぜなら、田中容疑者は過去にも同様の手口の犯罪で懲役3年、執行猶予4年の判決を受けているからです。2017年2月には、神奈川県警など7県警の共同捜査本部が男児撮影グループを摘発する事件がありました。この際、看護師や小学校教諭ら6人が逮捕された事案で、2015年ごろからグループのメンバーだった田中容疑者も逮捕されています。捜査の結果、USBメモリーからは10万点以上ものわいせつな画像や動画が発見され、少なくとも168人の男児が被害に遭っていたことが判明しました。これは、最近世間を震撼させた教師7名による画像共有事件の悪しき前例とも言えるでしょう。

国立と熱海:容疑者の生活と犯行場所

社会部デスクが続けるところによると、田中容疑者は前回の逮捕時も現役時代の1997年に購入した国立市のマンションで一人暮らしを続け、静岡県熱海にあるリゾートマンションを別荘として所有していました。2017年の逮捕で明らかになったのは、2016年ごろに別荘近くの海岸にいた男児に声をかけ、「ステーキを食べよう。温泉もあるし卓球もできる」と誘い、部屋に連れ込んでいた事実です。

今回の事件は、過去の行為から矯正されることなく繰り返されたものであり、その深刻さと根深さを改めて浮き彫りにしています。年齢や社会的地位に関わらず、歪んだ性的嗜好を持つ人物が社会に与える影響は計り知れず、同様の事案を防ぐための対策が引き続き求められます。

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