韓国政局は緊迫の度を増しています。高官犯罪捜査庁(高捜庁)は尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の逮捕状執行のため、3日早朝、大統領公邸に踏み込みました。大統領警護庁との衝突も懸念される中、韓国初の現職大統領逮捕となるのか、注目が集まっています。
戒厳令宣布で弾劾訴追、そして逮捕状執行へ
2024年12月、国会は尹大統領による戒厳令宣布を違憲と判断し、弾劾訴追案を可決。大統領の職務は停止されましたが、尹氏は身辺警護などの特権を保持したまま、大統領公邸で生活を続けていました。高捜庁は尹氏に対し、内乱などの容疑で捜査を進め、3度の出頭要請にも応じなかったことから、逮捕状を請求。裁判所はこれを認め、逮捕状が発付されました。
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高捜庁検事数十人が大統領公邸へ、支持者と警察の対峙も
3日早朝、高捜庁の検事数十人が大統領公邸の敷地内に入りました。大統領公邸周辺には、尹氏の支持者らが集結し、警官隊と対峙。緊迫した状況の中、YTNによると約2800人の警察関係者が公邸周辺に投入されたとのことです。
大統領警護庁の抵抗、衝突の懸念
大統領警護庁は逮捕状執行に抵抗する構えを見せており、高捜庁との衝突が懸念されています。韓国の憲法では大統領に不訴追特権が認められていますが、内乱罪は例外とされています。韓国政治史上前例のない現職大統領の逮捕劇は、今後の韓国政局に大きな影響を与えることは間違いありません。
逮捕状執行期限は1月6日、今後の展開は?
逮捕状の執行期限は1月6日まで。果たして尹大統領は逮捕されるのか、それとも抵抗を続けるのか。今後の展開に目が離せません。韓国政治の専門家、キム・ヨンチョル氏は「今回の事態は韓国民主主義にとって大きな試練となるだろう。今後の司法判断、そして国民の反応が注目される」と述べています。
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まとめ:韓国政局の行方
尹大統領の逮捕状執行をめぐる攻防は、韓国社会に大きな波紋を広げています。高捜庁と大統領警護庁の対立、支持者らの動向、そして司法判断。今後の韓国政局の行方は、予断を許さない状況です。