皇居で2日に行われた新年一般参賀の様子をお届けします。天皇皇后両陛下をはじめ、愛子さま、秋篠宮ご夫妻ら皇族方が長和殿ベランダに立ち、参賀者に温かい笑顔で手を振られました。2年ぶり、そしてコロナ禍前と同じ規模での開催となった今回は、多くの国民が皇居に集まり、新年の喜びを分かち合いました。
天皇陛下のお言葉:国民への深い思いやり
天皇陛下は、昨年発生した能登半島地震や各地の大雨災害の被災者を案じ、「いまだにご苦労の多い生活をされている多くの方々の身を案じています」とのお言葉を述べられました。また、「色々と大変なこともあるかと思いますが、本年が皆さんにとって安らかでよい年となるよう願っております」と、国民一人ひとりの幸せを願う温かいメッセージを送られました。
alt=天皇皇后両陛下と愛子さまが新年一般参賀で手を振る様子
上皇ご夫妻もご出席:国民との繋がりを大切に
上皇ご夫妻も午前の参賀にご出席され、笑顔で参賀者に手を振られました。昨年秋に大腿骨を骨折された上皇后美智子さまも、杖を使わずにベランダへ進まれるお姿に、国民は安堵と喜びを感じたことでしょう。
2年ぶりの一般参賀:コロナ禍前の規模で開催
昨年は能登半島地震の影響で中止となった新年一般参賀。今年は5年ぶりにコロナ禍前の規模で開催され、事前抽選もなく、誰でも自由に参賀できる形となりました。宮内庁によると、当日は6万690人が訪れ、冬晴れの空の下、皇室と国民が一体となる特別な時間を過ごしました。
参賀者の声:喜びと感動、そして未来への希望
岡山県から初めて参賀に訪れた尾藤真奈美さん(53)は、「門をくぐっただけで特別な空気を感じた」と感動を語りました。天皇陛下が能登半島地震に触れられたことで、「忘れちゃいけないと、ハッとさせられた」と語り、防災への意識を高めるきっかけになったようです。
ポーランドから来日したばかりのエリザ・フィリップさん(25)は、「渋谷のスクランブル交差点よりも人が多くて驚いた」と、日本の正月の賑わいに驚きを隠せない様子でした。陛下の「おことば」は理解できなかったものの、周囲の人々の笑顔に感動し、「日本の人々や文化から学んで豊かな経験を積みたい」と、日本での生活への期待を膨らませていました。
新年祝賀の儀:新年の幕開けを祝う
1日には、皇居・宮殿で「新年祝賀の儀」が行われ、天皇陛下は皇后雅子さまと共に、皇族方や三権の長、各国大使らから祝いの言葉を受けられました。「新しい年を共に祝うことを誠にうれしく思います。年頭にあたり、国民の幸せと国の発展を祈ります」とのお言葉は、新年の始まりにふさわしい力強いメッセージとなりました。
また、能登半島地震から1年となるこの日、両陛下と愛子さまは宮殿で黙祷を捧げられたということです。国民の幸せを願う両陛下のお姿は、多くの国民の心に深く刻まれたことでしょう。