尹大統領逮捕状執行中止で高まる支持者の熱狂!韓国政局の行方は?

韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対する逮捕状執行が中止され、韓国政局は新たな局面を迎えています。本記事では、逮捕状執行中止の背景、支持者たちの反応、そして今後の韓国政局の展望について詳しく解説します。

逮捕状執行中止の経緯と支持者たちの歓喜

2025年1月3日、韓国の高官犯罪捜査庁(高捜庁)は、尹大統領に対する内乱容疑での逮捕状執行を中止すると発表しました。これを受け、大統領公邸周辺に集結していた数千人もの支持者たちは歓喜に沸き立ち、「我々が勝った!」「民主主義を守った!」といった声が響き渡りました。

ソウルの大統領公邸前に集まった尹大統領の支持者たち。ソウルの大統領公邸前に集まった尹大統領の支持者たち。

中には、会社を休んで抗議活動に参加したという人も。61歳の会社員男性は、「YouTubeで韓国の自由民主主義が共産主義に脅かされていると知り、韓国を守るために来た」と語りました。そして、高捜庁が再び逮捕状執行を試みるようなことがあれば、「再びデモをして阻止する。私たちの子孫のために皆でやらなければならない」と強い決意を示しました。

ソウル西部地方裁判所が昨年12月31日に逮捕状を発付して以降、大統領公邸前では尹大統領の逮捕に反対する抗議デモが連日続いていました。尹大統領自身もこれらの抗議活動に心を寄せ、支持者たちを鼓舞するメッセージを送っていました。

尹大統領からのメッセージと高まる緊張

聯合ニュースによると、尹大統領は逮捕状執行に先立つ1月1日、支持者たちに宛てた手紙の中で、「私は皆さんと共にこの国を守るために最後まで闘う」と表明。さらに、「国内外の主権侵害勢力と反国家勢力のうごめきによって今、韓国は危機にある」と訴え、デモの様子を生中継しているYouTubeを通じて支持者たちの頑張りを見ていると伝え、激励しました。

このような状況を受け、警察は3日早朝から、公邸の正門がある幹線道路沿いに多数のバスを並べてバリケードを設置し、支持者たちが公邸に近づけないように厳戒態勢を敷きました。約2700人の警官が動員され、緊張感が高まりました。

支持者たちは、「国軍統帥権者を逮捕することが内乱行為だ」「弾劾反対」などと書かれたプラカードを掲げ、「高捜庁、反対!」「高捜庁を廃止しろ!」とシュプレヒコールを上げました。中には、警察のバリケードの隙間をぬって公邸に近づこうとしたり、バリケード前で道路に寝転んで抗議する人もいました。

支持者の増大と今後の政局

朝鮮日報によると、3日昼頃には大統領公邸前の約200メートルに約7000人が集結。韓国メディアは、尹大統領からの手紙が支持者たちの士気を高めたと分析しています。尹大統領は、野党や政権に対抗する勢力を北朝鮮や海外勢力の影響下にあると批判しており、12月上旬に宣布した戒厳令を正当化しています。

今回の逮捕状執行中止は、韓国政局に大きな影響を与えることは間違いありません。今後の展開が注目されます。

政治アナリストのキム・ヨンチョル氏(仮名)は、「今回の件は、韓国社会の深い分断を改めて浮き彫りにした。尹大統領は支持基盤を固めることに成功したが、反対派との対立はさらに激化していく可能性が高い」と指摘しています。今後の韓国政局は、予断を許さない状況が続きそうです。