皇居東御苑の売店で販売されている「皇居財布」が、その魅力と手頃な価格から絶大な人気を集めています。連日、早朝から多くの購入希望者が押し寄せ、売店前には長蛇の列ができており、品切れになることも頻繁です。この人気ぶりを受け、フリマサイトでは定価を大幅に上回る価格で転売されるケースも相次いでいます。
魅力的な「皇居財布」の秘密
この「皇居財布」は、本格的な作りでありながら、2千円から5千円という比較的手頃な価格で販売されています。特に注目されているのは、本革の上質な手触りと、上品でかわいらしいデザインです。
IT企業勤務の25歳女性は、11月に皇居東御苑の売店で税込み5千円の二つ折りがま口財布を購入しました。彼女は「かわいくてとっても上品。本革の手触りが、自己肯定感を上げてくれます」と語り、天赦日と一粒万倍日が重なる12月21日から使い始める予定だといいます。「たまに財布を箱から取り出して、眺めています」と、その満足ぶりを明かしました。
高額転売の実態と入手困難な状況
人気の高まりに伴い、「皇居財布」はフリマサイトのメルカリで高値で取引されています。「日本皇室菊紋章入」「金運アップ」といった謳い文句で出品され、中には定価2千円のゴールドの長財布が、実に24倍の4万8千円で出品されている例も見られました。このような状況から、正規の価格で入手することは一層困難になっています。
皇居東御苑の売店で販売されている皇居財布
昭和天皇記念館でも販売、ここでも品薄に
皇居東御苑以外にも、東京都立川市にある昭和天皇記念館のミュージアムショップでも同じ「皇居財布」が販売されています。入館料510円を支払って入る施設ですが、こちらもにわかに混雑が激しくなっており、記念館の担当者によると「皇居ほどではありませんが、最近は平日でも売り切れになることもあります」とのことです。
12月10日の平日、開館時間の午前9時30分から1時間ほど経った時点で、担当者は「今朝は20、30人の列が切れ目なく続いています。在庫は日によって変動しますので、いまは2千円の長財布やがま口の小銭入れは品切れです。たまたま昨日は5千円の二つ折りのがま口財布が入荷されました」と状況を説明しました。
取り扱われている二つ折りのがま口財布は金、銀、黄色、ピンクベージュ、水色、モカ、ローズの全7色展開ですが、取材時点ではすでに金が売り切れている状況でした。
「皇居財布」の人気は留まることを知らず、その入手を巡る競争は今後も続きそうです。





