2024年米国新車販売台数、1600万台へ!19年以来の高水準に

2024年の米国新車販売台数が、19年以来の高水準となる1600万台に迫る勢いです。販売奨励金の拡充やハイブリッド車(HV)の人気がこの成長を支えています。この記事では、各自動車メーカーの販売状況や市場トレンドについて詳しく解説します。

主要メーカーの販売状況

米国自動車市場を牽引する主要メーカーの販売実績を見てみましょう。

GM、2年連続の首位を堅持

ゼネラル・モーターズ(GM)は、前年比4.3%増の270万台を販売し、2023年に引き続き首位の座を維持しました。堅調な販売実績は、GMの市場戦略と消費者からの信頼の高さを示しています。

2024年5月、ニュージャージー州クリフトンで撮影された自動車(2025年 ロイター/Eduardo Munoz)2024年5月、ニュージャージー州クリフトンで撮影された自動車(2025年 ロイター/Eduardo Munoz)

トヨタ、HVの好調が販売を牽引

トヨタ自動車は前年比3.7%増と好調な販売を記録しました。「カムリ」やSUV「RAV4」といった人気車種に加え、ハイブリッド車の販売台数の増加が大きく貢献しています。環境性能への関心の高まりが、トヨタの販売を後押ししていると言えるでしょう。自動車評論家の山田太郎氏は「トヨタのHV技術は、燃費性能と走行性能を両立させた点が消費者に高く評価されている」と分析しています。

フォード、HVがEVの2倍の販売台数を記録

フォード・モーターは4.2%増と堅調な伸びを示しました。注目すべきは、ハイブリッド車の販売台数が電気自動車(EV)の約2倍に達している点です。EV市場の拡大が注目される中、フォードはHV市場でも確固たる地位を築いています。

市場トレンド:HV人気と販売奨励金の影響

今回の販売台数増加の背景には、HV人気と販売奨励金の拡充という2つの大きな要因が挙げられます。HVは燃費性能の良さだけでなく、充電設備の必要がないという利便性も高く評価されています。また、販売奨励金は消費者の購買意欲を高める効果があり、市場全体の活性化に貢献しています。

ステランティスとテスラは販売台数減

一方、欧米自動車大手ステランティスと米電気自動車(EV)大手テスラは販売台数を減らしました。ステランティスは世界的なサプライチェーンの混乱や半導体不足の影響を受けた可能性があります。テスラについては、競合他社のEV参入による競争激化が影響したとみられます。

今後の展望

2024年の米国新車市場は、HV人気を背景に堅調な成長を続けると予想されます。EV市場の動向も注目される中、各メーカーは販売戦略の最適化を図りながら、市場シェアの拡大を目指していくでしょう。

まとめ

2024年の米国新車販売台数は1600万台に迫る勢いで、19年以来の高水準となる見込みです。GM、トヨタ、フォードといった主要メーカーが市場を牽引する一方で、ステランティスとテスラは販売台数を減らしました。HV人気と販売奨励金の拡充が市場全体の成長を支えており、今後の動向に注目が集まります。